告白
雑草の髪の少年
アイウェオ
ミナミ
ライスワイフの四人は
巨大樹の籠に囚われた
マグマドグマを
哀れんだ
ミナミ、でかしたぞ
ライスワイフが
ミナミの頭を
ボンボンと叩いた
さて、これをどうするかだな
少年は
雑草の髪を
バリバリと掻いた
このまま
この籠に閉じ込めておくわけには
いかないからね
この木もろとも
燃やしちまえば
良いじゃないか
ライスワイフは
破天荒に行った
そうもいかないんだよなぁ
少年は
呆れたように
笑いながら
また頭をバリバリ掻いた
実はもう短剣が
見つかったんだよ
え?
今なんて言った?
ライスワイフは
驚きを隠せないでいた
だからぁ
短剣はもう見つかったの
どこに?
あんなに探しても
見つからなかったのに?
ライスワイフが
半狂乱になりながら
少年へ聞くと
少年は
自分と
それから
マグマドグマを
指差して
静かに笑った
ぼくのなかにもあるし
彼のなかにもある
ぼくと彼は
もともとひとつだったみたい
ぼくが彼に取り込まれれば
支配の短剣が完成するし、
ぼくが彼を取り込めば…
ちょちょちょ
ちょっと待ってくれ!
そしたらアンタは…!
ライスワイフは
焦って言ったが
もう遅かった
◆ 戦利品 ─【探していたもの】
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