くず鉄の木
パーティーは
ハイエナの群れに
覆われながらも
くず鉄の木へと
辿り着こうとしていた
マグマドグマは
砂金になりかけていたが
なんとか形は
取り留めていた
このまま突っ込むぞ
何本か生えた木に
このまま突っ込むというのだ
少年には骨皮少女の作戦が
まったくもって
理解出来なかったが
他に思いつく策は
なかったので
渋々従うことにした
それでもハイエナの数は
まだ少し多い気がしたので
火花渦で消し飛ばしておいた
わずかに残った
ハイエナの群れに追われながら
くず鉄の木へ猛進した
いまだ
散れ
ザンパムの合図で
パーティーは一斉に
四方へ散った
するとハイエナの群れは
木にそのままぶち当たり
双方とも
粉々に砕け散ってしまった
木が粉々じゃないか
何やっているんだよ
少年が思念波を荒げると
ザンパムとドンブリンは
せこせこと
粉砕された木の粉を
拾い集めていた
文句を言う暇があったら
手伝え
◆ 戦利品 ─【くず鉄の木の粉】