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アルジェリア発見 古代ローマ都市ティパサ

コロナ前には、何年かアフリカ専門の添乗ガイドをやっていました。
アフリカは30か国くらい行ったけど、その中で印象的なのが、やはりアルジェリア。
アルジェリアのことなんて知らないのが普通だと思うけど、あえて言うなら”テロ”とか”イスラム国家”とか、”砂漠”くらいしかイメージ無いとおもう。
でも、実はアルジェリアはローマ遺跡がすごいんです!
まずは首都アルジェから1時間くらいで行ける”ティパサ”。
ここはあの、作家のカミュも愛したと言われるところ。
そう。あのカミュは実はアルジェリア人だったのです。
コロナ渦で再び注目を浴びた”ペスト”の作家。(ちなみにペストの舞台はアルジェリア西北のオランという町)

遺跡の向こうに地中海

このティパサは紀元前6~7世紀にフェニキア人が作り、紀元1年ころにローマが整備しました。現在も地中海沿岸一帯に古代ローマ遺跡はありますが、海に面している町の遺跡は珍しいと思います。
町の向こうに綺麗な地中海が見える、とても素敵な場所。
カミュがこよなく愛したというのも納得!
天気の良い日曜日など、アルジェリア人カップルが目立ちます。

大富豪の邸宅跡は海に面しています

海に面した大富豪の邸宅(海に面したテラスあり)跡や、
公衆浴場(いわゆるテルマエ。古代ローマの町には必ずありますね)
さらに醬油工場まであります。
入口からけっこう歩きますが、入江をぐるっと回りこむ感じの、町はずれの丘の上にはフォーラム跡地や墓地があり、ここからは湾越しに、さっきの大富豪の邸宅が見下ろせます。ここに行く途中は、砂地でちょっとした上りなのでサンダルだと辛いかもです。
このフォーラムは、後年キリスト教の教会になりました。

湾を挟んで対岸が富豪の邸宅


このフォーラムや墓地のある丘を越えてさらに進むと、カミュの没後、彼の友人がカミュのために建てた石碑があります。
そしてここにはカミュの小説に出てくる文章があるのですが、これが難しい!フランス語で書かれていて、それを訳してもらってもまだ分からない。
分かったら天才なんじゃないかな?
入口からここまでゆっくり歩いて30分くらい。

カミュの石碑

このティパサは、実は観光客が回るのはその一部だけ。
ほかの区域にも行けるのだけど、あまりに広いので行く人は少ない。

遺跡に入ったところにある地図

ティパサ遺跡の目の前にはお土産屋さんがずらり。南北に走るメインストリートに、西側に路地が2~3本あるだけなので迷子になることはないでしょう。でも、正直言って、ここのお土産屋には買いたくなるものは殆ど無い。”ティパサにしかない”というものがない。
むしろ遺跡の入り口にあるガイドブック(フランス語)とかポストカードのほうがいい。
このお土産ストリートの終わりごろにはいい感じのレストランがあります。
ここではお酒も飲めるので、ティパサに来たら寄っていくことをお勧めします。小道を挟んで向かい側には遺跡を目の前にしたテラス席あり。アルジェリアワインも飲める。

遺跡の目の前のテーブル席


そしてこのレストランの裏側の方に行くと、アルジェリアでは貴重な”酒屋さん”があります。種類は少ないけど、アルジェリアワインも売ってます。定価販売で交渉の必要なし。

ティパサの近くに小さな博物館もあり。あまりツアーでは行かないと思うけど、ティパサで発掘されたモザイクタイルなどけっこう見応えあり。
レストランから歩いて3〜4分。


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