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太陽のせい

ノーベル文学賞を受賞したフランスの作家アルベール・カミュの作品に「異邦人」という小説があります。アルジェリアのアルジェの海辺で主人公は拳銃でアラブ人を殺害してしまい、その裁判で殺人の動機を聞かれ「太陽のせい」と言う(その後死刑を宣告される)という小説です。

僕が東京から大分へUターンしたのも「太陽のせい」です。

約16年前、当時東京で働いていた僕は大分に帰省しました。季節は多分冬、年末年始だったと思います。その時、大分の太陽の光が眩しいと感じたのです。その眩しさが不快なものではなく心地良かったのです。太陽が僕を大分へ戻しました。

現在、僕は大分のWEB制作会社の執行役員を務めています。決断するという業務も多いです。

決断を下す時、僕は極力論理的に考えます。合理的であればある程良い決断である、普段はそう考えています。

しかし、16年前大分へのUターンを決断した時は、全く論理的ではなかったです。「太陽のせい」という不条理な決断をしました。

空港へ向かう途中、海と山々と湯けむりで構成されたパノラマが眼前に広がる道路があります。その車中から見た太陽に照らされたパノラマが大分へのUターンを決意させたのです。

今でもそこを車で走るとその時のことを思い出します。

弊社は来年、新戦力を加える予定です。その新戦力が、太陽のせいでUターンしました…みたいな人だったら面白いなーと時々空想します。(Uターンじゃなくても、志望動機「太陽のせい」という大分在住の方でも面白い)

時に、決断は論理的でなくていいと僕は思うのです。直感で行動できる人は魅力的です。直感を信じる勇気には敬意を表したくなります。

期待を超える、人を驚かせる発想はクリエイティビティから生まれます。弊社には「印象を作る」という仕事もあるので、クリエイティビティが要求されます。また、弊社には「期待を超えよう」というバリューも存在します。よって、太陽のせいという不条理な入社動機のメンバーが弊社に加わることは合理的であると言えます。

「大分で新たなチャレンジをしたい、大分へのUターン(Iターン)が時々頭をよぎるクリエイティビティ溢れる人」へのボトルメール…というつもりでこの記事を書きました。

我々を驚かせてくれる且つ、不条理をコントロールできる常識あるあなたに会いたいです。

不条理なことがあるから世の中上手くいく。

しげの