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ラジオ講座 まいにちスペイン語「フリーダカーロの世界 人生万歳」

10月から始まったNHKラジオ講座「まいにちスペイン語」(応用編)の「フリーダ・カーロの世界 人生万歳」を聴いています。

スペイン語を学び直したいと決意したばかりの、なんとも嬉しいタイミングで始まったこの番組。フリーダの戯曲を読みながらスペイン語を学ぶなんて素敵!と一人で興奮しながら聴き始めてみたら、想像以上に楽しくて、今のところ1講座も聴き逃すことなく続いています。最近は放送時間を気にせず、自分の好きな時に好きな場所で携帯のラジオアプリで聴けるのも便利ですね。

テキストの原稿になった戯曲は、メキシコ人女性画家フリーダ・カーロ(1907-1954)の半生を描いたもの。話題になりやすい彼女の存在は、メキシコのアートに触れたことがある方なら、彼女の作品を一度は目にしたことがあるのではないかと思います。眉毛のつながった女性の自画像や、メキシコの壁画家の巨匠ディエゴ・リベラの妻と聞けばピンとくるかもしれません。

番組の講師のお一人は長谷川ニナ先生というメキシコご出身の方。メキシコ人らしいまったりとしたスペイン語がとても心地よく、聞き取りやすいのも嬉しい限り。私もあんなトーンで話せたらなあと、彼女の真似をしてテキストを読み上げてみたりしますが、なかなか簡単にはああはなりません(当たり前ですが)。

読み上げられるテキストをただ聴き流すのも楽しいのですが、所々で新しいボキャブラリーや文法、メキシコらしい言い回しなども丁寧に説明してくれるので、最低一度はテキストの文章を追いながら聴くようにしています。

そして、なんといってもこの番組の私のお気に入りポイントは、番組で流れるピアノ音楽です。フリーダの人生といえば、苦悩の連続でありながらも前向きに強く生きたという印象がありますが、番組の冒頭に流れる寂しげなブラームスの旋律から、明るいタッチの曲調に変化していくところが、とにかくフリーダのイメージにぴったりな気がして。途中の挿入曲も、上がったり下がったりするフリーダの気分を表すようなメリハリのある曲調やテンポが番組を、よりリスナーの気持ちを盛り上げてくれているのではないでしょうか。

フリーダの人生に関するこぼれ話や、メキシコの習慣や文化のお話も所々に盛り込まれ、約15分間のレクチャーは毎回あっという間。フリーダとメキシコの世界にたっぷり浸り、スペイン語の学びに、オープニングとはまた違った印象のエンディングのブラームスが最後を締めてくれます。

実際に私がどのぐらいスペイン語を学べているかはさておき、これまで長年放置してきたスペイン語の学習を、こうして楽しく続けることができていることが、嬉しいステップになっています。(最近はDUOLINGOのスペイン語のPODCASTを聴くまでにちょっと前進)

それにしても、彼女の人生で、いかに夫のディエゴリベラが良くも悪くも特別な存在だったことか。華やかで気丈に振る舞っているかのようにも見えた彼女の心の内は、常に穏やかではなかったのだなあと改めて。そんな当時の様子を勝手に想像しながら彼女の作品を見返してみるのも楽しい時間です。

原作となったフリーダ・カーロの戯曲は、現在もメキシコやヨーロッパ等の劇場で演劇として公演されているそうなので、そちらもいつか機会があれば観に行ってみたいです。

関連リンク
NHKまいにちスペイン語
FRIDA KAHLO
柳原由佳さん(ピアニスト)
Humberto Robles(劇作家)

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