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かんがえこと-33 3.27

3.18(水)

すこし、暇だ。仕事もこの情勢で本来より少なく。心も暇を持て余している。あれこれ悩むのは暇だからなんだよ、と書こうとして豚だからなんだよ、ってなったのは気づいたからいいとして、暇だからなのだ。だからその悩みの不要さに気づいた時、急に手持ち無沙汰になる。そしてよりによって昼休み、本を持って出るのを忘れさらに手持ち無沙汰。今日はどこを歩こうかと「キョリ測」を開く。新宿まで行けそうかも、赤坂見附で降りて歩く。

帰りにわざわざ電車賃かかるのも気にせず、向かう。首都高の入り組んだ交差点はとても良いけれども、方向感覚を失う。ゆるやかにのぼり四谷に出ると、薄暗い交差点にネオンもなくアトレが浮かんでいて、いつか夢でみた場所のよう。いつもそんな景色ばかり追いかけて、夢か記憶かわからなくなって。


3.20(金)

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この間歩いて見つけたカフェを目指してあるく。店の前では店の名前の通り、布が売られていて、思わず買う。サンドイッチのランチを食べて、「図書室」を読む。先週からの読書でなんだか記憶とか思い出とか現実がわからなく溶け合っていて、また今日も懐かしいやらせつないやら、忙しい。二層のコーヒーと豆乳がしずかに混ざり合っていく。文房具は好きだけれど、普段持ち歩くのは精鋭の100円のボールペンと白いロディアを裸のまま。今日は久しぶりにラミーもかばんに入れて、スマホの下書きに溜めた読書記録を書き出す作業を。


3.22(日)

さらに暖かい。図書館へ本の返却に、料理の本でも探そうかと思っていたけれども、カウンター外のスペースは閉鎖されていて見られず。そのままカフェアースへ。常連でいつも本を読んでいくと聞いていたおじいさんに初めて遭遇。ひとり暮らしで、本を増やしたくないから買わないし、ネットもしないし、ここでの出会いがすべてなのだと。どうしても自分の好きな本が中心だから世代や興味関心の近いところへ届けば、と無意識に思いがちだったけれども、本にとっても、どこでどんな出会いがあるかわからないものなのだ。そして、売れていないからといって入れ替えしすぎにも注意。手づくり作家さんのさくらのイヤリングを買う。仕事でもそうではなくても、いつもその先に誰かがいること、見えなくても想像できていること。やさしさ。愛。

店を出て下北沢へ向かう。BSTではこのあいだ主催の活動に参加してくれた女子たちが写真展をやっていて、ポップではじけそう。「愛とは」を問われ、とまどいながらもすぐにことばにできたからおそらくやっとそれらしいものに気づけるようになったのかもしれない。

すぐそこにあるもの。

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