星を解く　ヘスティア（ウェスタ） インスピレーション　〜 現代に現れた神話のなかの神々 〜

内なる火
αでω

ヘスティア（ウェスタ）の神殿

赤々と燃えさかる火　生命
大いなる大宇宙　父なる神の分霊　一様相

【目を閉じ　体を楽に　呼吸を楽に　そして、イメージしてください。目の前には祭壇があります。その中央には、燃えさかる火。　それは、あなたの生命そのものです。わたしたちもまた父なる大宇宙の分霊　ひとつの様相です】

祭壇にあるヘスティア（ウェスタ）の火に、１本、また１本と小さな樹が投げ入れられる。
すると火は、今呑みこんだ樹を１本、また１本と返してよこす。しかし、以前とは違い、樹の色が変わっている。あるものは金色に、あるものは銀色に、また別のものは鉄に、鉛にと、変質している。

それは、なにか？

ひとつを終え、ひとつが始まる。

ヘスティア（ウェスタ）の火にうそ偽りは無い。真正が現れる。
樹の変質は、この太陽系にある惑星神の属性を現していた。

ヘスティア（ウェスタ）は、土星 クロノスと大地の女神レアの娘。火・炉・祭壇・家族・家庭を司るとされています。木星 ゼウス・海王星 ポセイドン・冥王星 ハデス・ゼウスの妻にして婚姻の女神 ヘラ・豊穣の女神 デメテルとは兄弟姉妹です。子どもに地位を奪われることを恐れた父クロノスが最初に呑み、最後に吐き出しましたのがヘスティア（ウェスタ）です。αでありω。すべてを含んでいます。

ヘスティア（ウェスタ）は魂を導きます。その火は、行程を純化し、再構築、霊化、聖別をもたらします。

この女神の神性へ特化した生涯は、オリュンポス１２神のひと柱として、古代ギリシャ・ローマを生きた人びとの崇奉を存分に集めていました。
ところが、神話の神々は直情激烈激昂過激苛烈。良くも悪くも、大きな力で直接的に動きます。闘争・殺傷・競り合い・いざこざ・騙し合い・妬み嫉妬が半端ない！人間の暗部・闇は神々の悪しき性分。内なる神々が暴れ、それが収拾つかなくなると、地球のあちこちで代理戦争のようなものが勃発します。

そのような日常茶飯事をヘスティア（ウェスタ）は嫌い、オリュンポスから離れようとしました。１２神であることを放棄し、豊穣神であり酩酊の神・ディオニュソスにその席を譲ったという説があります。しかし、それでヘスティア（ウェスタ）の絶大なる人気は揺らぐことはありません。当時、ウェスタ神殿に仕えるウェスタの巫女たちには特別な権利が与えられていたというエピソードが、それをものがたります。

女神の神威は強大。なぜなら、ヘスティア（ウェスタ）は、αでありωです。兄弟姉妹たちの神性をすべて含んでいます。あるときは戦いの火であり、あるときは慈悲を、癒しを、生命力を高めるための施しをしながら、その実、直観や啓明を与える内なる火の役割を果たします。

さて、今日はここまでといたしましょう。

どちら様も、いったんヘスティア（ウェスタ）の神殿から退出ください。
火の女神に囚われたままにならないように。

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