歯医者さんでリラックス
わたしの周りに歯医者さん(歯科医院の意)が好きな人はあまりいない。
まず、病院だし、治療となると、誰にも見せた事がないくらい大口を開けた顔を医者と歯科衛生士に披露し続けなければならない。『羞恥心』なんて、一瞬で、辞書から強制削除される。
それに、治療となると、口の中で工事音が響くのだから、嫌いになるのも仕方ない。
以前、治療中に『痛かったら手をあげてくださいね。』と言われ、あまりにも痛かったので、手を挙げたら、『がんばってください!』とだけ励まされ、脳内ですっ転びそうになった。
なんだ、励まされるだけなのか、、、という心情だった。たまたまその時は、そうだっただけなのかもしれないが。
しかし、意外と私は歯医者さんが好きだ。
まず、歯科衛生士さんがやさしい。(個人的感想)
担当の方が、ベテランのお母さん的包容力を思わせる歯科衛生士さんだとより安心でき、癒される。
また、診療時に座る、リクライニングを倒したような椅子も好きだ。
口を開けたままでも、あの角度だといつも眠くなってしまう。最近は、治療を受けながら夢まで見られるようになった。
さて、そんな歯医者が意外と好きなわたしだが、先日、とても素敵な歯科衛生士Kさんに歯のクリーニングを担当して頂いた。
ここだけの話だが、私は歯を磨くのが苦手。歯科衛生士のお友達の励ましで、頑張って歯を磨いている。でも、仕事がかなり忙しかったり、心身疲れが溜まると、夜の歯磨きがかなり雑になる。疲れ果てて,何もせず寝てしまうこともある。
中年女性なのにお恥ずかしい。
さて、最近、疲れが溜まっていた私は、日頃の怠けによる溜まった歯石を、自分よりも若く、清潔感のある歯科衛生士さんに見せなければならず、大変恥ずかしかった。
でも、今回、担当してくれたKさんは、とてもできる歯科衛生士さんだった!
まず、わたしの歯をチェックするなり、『ちょっと下の歯に歯石が付いてますね。よくお話しされるお仕事なんですか?』と聞かれた。
多分、歯石はちょっとではない。。
そして、わたしは、よく話す仕事をしている。
でも、よく話すのに、こんなに歯石が付いているなんて恥ずかしい、と勝手に思い、『よく話す仕事かなぁ。どうなんでしょう。』と意味不明な返事をしてしまった。
困惑する苦笑いのKさん。
でも、なぜその質問をしたかを説明。よく話す仕事だと、口内が乾燥し、歯石がつきやすくなるとのこと。な訳で,口呼吸の人も歯石をがつきやすいらしい。また体質が関係する事もあるなど云々。
わたしは、Kさんの話を聞いてから、『わたし、実はよく話す仕事ですし、鼻炎持ちなんです!』と告白。(早く言えばいいものを。。)
その後、歯石をコツコツ手仕事で取ってくれるK
さん。
もちろん、そのために来ているのだが、とても地道な作業に見え、『本当にお恥ずかしい、すみませんねー。』などと口を開けながら伝えた。
するとKさんがこう言ってくださった。
『いえいえ、上の歯はよく磨けていますし、下の歯も最近ついた歯石です。今まで、まさばーんさんが、しっかり磨かれていたからこそ、この程度で済んだんです。
これからも、時々忘れてしまう事はあったとしても、フロスは必ずしてくださいね。(ニッコリ)』
口を開けながらジーンとする中年の私。
おそらく、わたしより10歳以上は若い方にお見受けするが、なんと心遣いのある方。そしてプロフェッショナルな対応。
わたしはいたく感動し、そして癒され、歯医者さんを後にしたのでした。
その夜はいつもの数倍、気合を入れて歯を磨き、フロスをして、舌磨きもしました。
次のクリーニングでは、褒められるようにしよう。
というわけで、歯医者さんでリラックスした話でした。
素敵な人に会うと気分上がりますね♡
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