ドロヘドロ
私にとってドロヘドロは恐怖であり、共感し、自分を知ることが出来た漫画だ。
初めて一巻を読んだ日は夢のなかにカイマンが現れ噛まれて死んだ。恐怖を感じつつその恐怖感を再び感じたくなり先を読み続けていた。
次々に人間も魔法使いも呆気なく殺される日常。残酷な描写と美味しそうな料理が混沌としている。カイマンは一見すると無神経な乱暴者だけどニカイドウを大切にしているし思い出せない過去に苦しみ悪夢をみる。
敵対する煙ファミリーたちはお互い信頼関係があるがそれぞれ何かしら事情があり抱えている。
私はとくにカイマンの悪夢に共感していたのだと思う。誰にも話せない、理解されない悪夢にカイマンの悪夢は私に寄り添ってくれる存在だったのだと思う。
カイマンは過去の自分に向き合い受け入れ生きていく。私も私と向き合い受け入れ生きなければならない。でも先は分からない。怖く不安なことばかりだ。
それはまだ……混沌の中。それが……ドロヘドロ!