恋愛術を学んでも女性が振り向いてくれない訳
男性向けの恋愛指南書、ウェブ記事その他には「ブサイクでも可愛いコとヤれる」だの、「どんな女も意のままにできる」だの、「99%の女が抵抗できない⚪︎⚪︎」だのと言った言葉が踊っている。この種の文句を見たら即回れ右することだ。これらはあなたの欲望につけこむ商業コピーに過ぎない。これらをスルーすればお金と時間の節約になる。そして失敗も避けられる。
先ず頭に入れておくべきは、「女は男ほどセックスを求めていない」という基本的事実だ。
先日ある「M to F あるある」を聞いた。男性から女性への性適合手術を受けた人たちの話だ。男性器一式を切除して女性器を形成し、豊胸手術をし、女性ホルモン投与を受ける。術後の回復には数ヶ月を要する。傷が癒えたら、仕立ておろしの、ピッカピカの「女体」でもって、男性と思い切り楽しもうと期待を膨らませる。長い回復期がようやく明け、満を持していざ!と言う時になってみると、豈に計らんや、まったくもってその気が起きない。そのれも道理、発情ホルモンの生産基地たる男性器を全切除し、発情を抑える効果のある女性ホルモンを補充しているからだ。
男性と女性では性衝動の強さは比較にならない。それには生物学的根拠があるということだ。女は男ほどヤりたがっていない。この事実が、多分男性にははっきり理解されていない。所謂「セクハラ」が、主に男性から女性に対して行われる理由もここにある。
逆に女の方は、男がそんなにヤりたがっているということがピンと来ない。女が男に対して手管を弄するには、男の性衝動というテコがあるので容易である。女にはそういう万人に共通の万能のテコが存在しないから、対女の方法論を確立するのが難しいのである。
気軽な関係を求めている女性もいるにはいる。そんな女性でも、魅力を感じない男性とは「気軽な関係」を結ばない。所謂尻軽な女性(近年「ヤリマン」という下品な語で呼ばれる)が、あなたと関係してくれるとは限らない。彼女は選ぶ立場にいるからこそ「尻軽」で、活発に楽しんでいるのではないだろうか。魅力のない男性と寝てくれるのは、深刻な男旱(ひでり)の女性か、自尊心の低い女性だけだ。自尊心が低くても美人は厳しい。自己評価がどうあろうと、選択肢が豊富だからだ。そして我々は、どんなに絶望的に困っていようとも、若くも美しくもなかろうとも、気に入らない相手とは寝られない。そういう風に出来ている。「ヤれそう」となると限りなく門戸の広くなる男性とは根本的に違うのだ。
女性に体を開かせようと思ったら、結局魅力ある男と認識してもらい、心を通じさせるしかない。これを知り合って日も浅いうちに、恋愛関係にもならずにやり遂げようと思うなら、余程魅力があって且つ手慣れていなければ難しい、ということを認識するべきだ。これまで上手く女性の心をつかむことが出来て来なかった人が、指南書を読んだりコンサルを受けたりして「即ヤれる」ようになるなどという幻想はすっぱり捨てたがいい。
恋愛術の説く方法には場合によっては有効なものも色々あると思う。但し、一般に女性は男性に比べて複雑で多様なので、全ての女性に通用する方法論を確立するのは無理がある。そして大事なことは、男性向けでも女性向けでも、恋愛指南の類は、冠の宝石とも言うべき最重要の一点を語っていないものが大半だということである。
では私は何を薦めているのか。
一つには、日本という、この男性にとってブルーオーシャンと言うべき恋愛市場で、ほとんど誰も出来ていないことをして差をつけまくりましょう、と言うことである。
もう一つは、やり方ではなく、在り方を変えよう、ということである。
今後の記事で詳しく説明する。