与えられた者と与えられてない者と与える者
世界一周中にガーナの村に滞在した
そこではカメラや最新のスマホは珍しく、貸して貸してとよく言われた
壊されると嫌だし、カメラを渡すとそこに子供が集まって取り合いになるのであまり渡したくない
小学校高学年くらいの子に、カメラを貸してとせがまれ続けてイラついて、「めっちゃ勉強して医者になってお金稼いで自分のお金で買うんや」
と言ってみた
すると彼に
「じゃああなたは医者なの?」
と聞かれハッとなった。
今まで「カメラを持っている者」と「カメラを持たざる者」の二者で考えていたが、
僕は「カメラを買ってもらえた者」で
彼は「カメラを買ってもらえなかった者」である。
また、それとは別に僕の親、「カメラを買うお金がある者」の
三者が存在する。
僕と彼に大差はない。与えられたか、与えられなかったか。
僕は小学生の頃から通学の為にキッズケータイが与えられていた。
それにはカメラがついていて、そのカメラで写真や動画をたくさん撮って、
編集して楽しんでいたことを思い出した
カメラは3万円くらい。ガーナ人の平均年収は10万円くらい。
カメラを持っていた方が幸せかどうかはわからない。
日本はワーカホリックでうつ病な人がたくさんいるがアフリカにはほぼ居ない。
だがおそらく彼は中学を卒業し高校を卒業し、アクラなどの都会に行ってサービス業に就く。
そこで数年してやっとカメラが買えるかどうかになると思う。
僕は可哀そうだと思われるのが嫌だから、他人に対しても可哀そうだと思いたくないが、
ガーナの村人は選択肢が少なくて可哀そうに感じてしまった。
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