移住先候補としての南紀白浜(その1)
2023年12月に和歌山県白浜町(南紀白浜)に移住しました。みなさんの移住先の候補として和歌山県白浜町を検討する際に参考になりそうな情報をまとめてみます。(あくまでも現時点で私が把握していること、感じていることです。随時アップデートしていきます)
1, 私の移住事情
上記のように、なにか仕事を探してとか起業しようとして、とかいう移住動機とはちょっと違うので、あまり参考にならないかもしれませんが。
近隣に観光施設は沢山あるので、アルバイトを見つけようと思えば、いくらでもありそうです。夏季限定やごく短期間で他の地域からアルバイトに来る人も多いようです。日本中の他の地域と同様に人手不足なのは間違いありません。タクシー会社も車輌はあるけど運転手が不足、という状況のようです。
2, 和歌山県の「移住誘致」動向
先日(2024/3/9)東京で行われた「移住相談会」の対象地域を見ると白浜町は入っていません。
和歌山県の当座の狙いは一次産業従事者の誘致ではないかと思います。「自然豊かな環境」をアピールして。放置しておくと過疎化が進み、限界集落化する懸念のある地域も多そうです。現地で生まれ育っても他の地域に流出してしまう若者が多いのでしょうね。その代わりに「都会で暮らしているけど、自然豊かな環境の中で暮らしたい、子育てをしたい」という人達を誘致しよう、と。
単なる労働力としてだけではなく、都会で培った「経営感覚」や「アイディア創出力」にも期待があるのだと思います。
和歌山県の人口は約90万人強で全国40位(47都道府県中)、約40 %が和歌山市に住んでいます。その他の地域は市とか町とかいっても10万人以下の小さな自治体です。当然、人口はじわじわと減っており、高齢化率も上昇中。
和歌山市は大阪府に近いので、ベッドタウン化しているので、和歌山県の中でも人口が集中しやすい環境なのだと思います。地元の企業の他、大阪府に通勤している人もかなりいそうです。
3, 白浜町(南紀白浜)の「移住誘致」動向
移住支援金があります。
移住しての(フル)テレワークも対象になります。
白浜町の人口もじわじわと減り続けています。2000年の25,000人から2023年時点では5,000人も減っています。自然減だけでなく流出も多く、流入が追いついていないのが分かります。
「地域おこし協力隊」の募集も行っているようです。1名だけですが。
観光振興要員として、PR活動やイベント運営補助など。
「地域おこし協力隊」って山村などの(本当の)過疎地域への派遣のイメージが強かったので、ちょっと意外です。
別項で書いたように、和歌山県の中でも白浜町(南紀白浜)は「ワーケーション」「関東圏のIT企業」等の立地として適しているとして、その方面の誘致には力を入れています。やはりローカル空港の存在が大きいですね。南紀白浜空港(株式会社南紀白浜エアポート)は民営化されているので、彼ら自身が誘致活動を営業活動の一環と位置付けして、「ワーケーション」ツアーなどを熱心に企画・実施しています。
「ワーケーション」からリピート訪問/長期滞在、さらにオフィス移転(サテライトオフィス設置)、定住・移住に繋げていこうという施策ですね。
最近では日本各地で、企業自身が「ワーケーション施設」を保有して従業員に使わせるというケースも出てきている*ようで、かつての「企業保有の保養所・研修所」に替わる位置付け。
白浜町(南紀白浜)には中規模〜大規模な「空き家」が多数あるので、そういう転用/活用が進むと面白いかもしれません。
「課題」を「武器」にすることが出来るかもしれませんね。
* 企業として正式に「ワーケーション」を制度として認めるとなると、労務管理や安全管理、情報セキュリティ、費用負担など懸念事項が沢山出てくるので、「それぞれが勝手にリゾートホテルなどに泊まってワーケーションする」というスタイルから「企業保有のワーケーション施設(あるいは契約施設)」を利用させるというスタイルへの移行も一定数あるかもしれないですね。自由度は落ちるのであんまりリラックス出来ないかもしれませんが。
4, 白浜町(南紀白浜)の「移住誘致」動向(その2)
白浜町日置川地域は市町村合併で白浜町になった地域で、観光地(ビーチリゾート)としての白浜町とは別の第一次産業(林業、農業、漁業)の町です。熊野古道の一部でもありますが。文字通り「自然豊かな」地域です。
移住希望者滞在費補助金
この地域の移住視察の為の宿泊補助金があります。
やはり今後の過疎化が懸念される地域への第一次産業従事者の誘致を狙っているのだと思います。特に職業は限定されていないので、(フル)リモートワークでの移住の為の下見でも大丈夫だとは思いますが。
(その2に続きます)