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対義語で遊ぼうを自由律でやってみたら謎が沢山生まれた(後編)

 たまごまるさんの新しい企画「対義語で遊ぼう」の参加記事後編。こちらの記事の続きです。

〔念のためのおさらい其ノ1〕「対義語で遊ぼう」ルール確認
①まずは文章を書く✍️
②その文章を対義語っぽく変換する↕️
#対義語で遊ぼう  をつけて投稿する
🐥辞書に載っているようなガチガチの対義語でもいいですし、雰囲気対義語っぽいのでも構いません。
(引用:新コンテスト『対義語で遊ぼう』|たまごまるさん) 


 前編では、自身がつくった自由律俳句(五七五のリズムや季語にとらわれない俳句)の中で、「あ行」から「な行」で始まる句をピックアップして遊んでみたところ、謎めく散文が沢山できました。

 後編では、「は行」から「ん行」で始まる句の中からランダムに雰囲気対義語変換をしていきます。果たして今回はどんな謎が生まれるのか・・・


〔念のためのおさらい其ノ二〕
 以降は、こちらのようにお読みいただければ幸いです。

▶︎(自作の自由律俳句)

(上記の対義語自由律俳句)◀︎

※「自由律かるた」マガジンからランダムにピックアップした自由律俳句を▶︎以降に。その自由律俳句から発想を転換して対義語っぽく変換された句を◀︎の前に並べます。


それでは#対義語で遊ぼう♫



▶︎は
張りきる子の手の小麦粉だらけ

 やる気のない大人の足のくずまみれ◀︎

感想:子供の無邪気さをあたたかく見つめる元の句(小麦粉)と比べて、対義語の方(大人)は殺伐としている・・・。くずまみれの大人だって、かつては張り切って毎日を生きる可愛らしい子供だったんだろうなあ。あんまし謎は生まれなかったけれど、代わりにエモが生まれた。



▶︎ま
丸を数えられぬほどつけてさらに花丸

  バッテンをたったひとつもらい0点◀︎

感想:対義語の方(0点)に謎発見! 100点満点のテストでバツをひとつだけもらったのならば、そうそう0点にはならないはず。
 設問が1つだけという謎&デンジャラスな配点のテストだったのだろうか。それともめちゃ意地悪な先生が、100点だったけど名無しのテストに0点をつけたか。はたまた一度の失敗で全部を平気で台無しにする不条理な世の中を暗に示す句か。
 噛み締めばかみしめるほど奥深い味わいとなる謎だ・・・まるでスルメイカ・・・もしくは煮干し・・・。



▶︎よ
余韻の香るグラスの空っぽ

 味わいのないボトルのなみなみ◀︎

感想:対義語の方(ボトル)は、なぜ味わいが消えてしまったのかという点において謎めいている。
 もしかすると、本人にだけ味わいが感じられない状況なのかもしれない。ボトルはなみなみとたっぷりであるはずなのに、その中身は空虚そのもの。悲しみの中にあるエモ。自由律俳句としても鑑賞できるかも。



▶︎れ
令和だね新しい年号の馴染む

   大化かな古い年号の浮く◀︎

感想:一番最初の年号は大化(大化の改新で有名ですね)。年号が古ければ古いほど「浮く」という表現は本来なら合わないはず。謎だ。  
 そこで少し想像を膨らまして、645年、まさしく大化が始まった年に生きていた人々を考えてみる。
 当時にとっては元号という新しい概念に戸惑った人もいたかもしれない。そう考えると、今になっては古い年号だって、時代によっては人々にとって馴染みのないものだったのかも。対義語で遊んでいるうちに、まさか1300年以上前の人に思いを馳せるとは。対義語エモいな楽しいな。



▶︎わ
 話術の光らない詐欺師だ

  つぐんでいても秀でる師僧だ◀︎

感想:あれ!? 対義語自由律の方が良くないか・・・!? 対義語変換することで、ことわざ慣用句辞典にそっと忍ばせたい雰囲気の句へと大変身した(自分で言っているよ)。すごいすごい(また自分で言ってるよ)。 
 師僧(しそう)とは僧における師匠のこと。ちなみに「黙っていても輝く牧師だ」にしようか悩みましたが、最終的に師僧の方を採用しました。


全体の感想:謎に加えて、エモも沢山生まれた・・・
やっぱり面白い!

 前回では、自句を対義語変換することで謎の多い散文が生まれましたが、今回はエモさたっぷりの散文や句が生まれました。おそらくこの楽しさは、雰囲気対義語でもOKという企画のルールが効いているのではないかなと思っています。本来は対義語が存在しない言葉も、発想を転換させて自由に変換することで、笑いや新しい視点が生まれるのかも。いやはや、とても楽しい体験でした。


⌘こちらの企画に参加しています⌘
たまごまるさんの #対義語で遊ぼう

 (上記の記事にて、「過去作品を用いて書こうと思っている方への参考例」として私の参加記事(前半)も掲載されています♫ たまごまるさんありがとうございました🐣!)

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