棒ノ折山は下りがすごかった
初級者向けとも中級者向けともカテゴライズされる棒ノ折山。
高校時代の友達から10年ぶりに連絡を受けて12月半ばの平日に登ってきました。
(10年ぶりの再会が山ってすごい)
西武池袋線の飯能駅からバスで40分ほど。終点ノーラ名栗・さわらびの湯で降りて歩いて名栗湖を目指します。30分ほど歩いて登山口に到着。
今回は登りは沢登りや鎖を楽しむ白谷沢コース、帰りは滝ノ平尾根を下ります。
黒い物体の蠢きにびくつく
登山口にさしかかり、16時までの下山をうながす看板を横目に登山口に入ります。
すると、ものの5分で黒い物体の蠢きと、カサカサと言う音、枝がバキッと割れる乾いた音がきこえました。
わっ、、、と獣も覚悟し身構えたのもつかの間、トレッキングポールを使って斜面を上がろうとしてるおじさんの姿が。山菜取りとかではなく、明らかにすべって滑落しかかってるところでした。
無事に道まで自力であがってこれて、大丈夫ですか?ケガはありませんか?と声をかけると、落とし物しちゃって、、こんな斜面で落ちるとは思わなかったと。
いや、そら道から外れたらね。
踏み外したとかでなくて、自ら斜面に踏み入れたのか。落とし物ったって、そりゃ無謀やがな。
出で立ちを見ると、ポールこそあるものの、ジーンズに黒いブルゾン。なかなかの軽装。
落とし物探しましょうか?と申し出るも、大丈夫です!とあたふたしておりました。
もう懲りて引き返すのだろうか?
まぁとにかく無事だからいいかと、我々は道をすすみます。
沢にたどり着く
水の流れに点在する石に安定性があるか確かめながら歩きます。渡るにはリズムと勢いも大事で、ためらうと逆にぐらつく。
いつも思うけど、この瞬間は人生みたいと思うのです。ときには勢いで押し切ることも大事。特に流れに乗ってるときは。
岩をよじり上ったり、鎖場をあがったり。
アスレチックみたいで楽しい。
沢から離れていったん車道に出てからは急登続き。霜のおりた道を踏みしめます。頂上直前は、霜が溶けて地面がぐちょぐちょになってました。
頂上にて
遠くは東京都心から群馬方面は男体山などが。
コンビニで買ってきたハムパンを食べながら、持ってきたバーナーでお湯をわかし、早ゆでショートパスタとレトルトボンゴレソースを温める。
運動したあとのパンはなぜこんなに美味いのか、と感慨にふけっていると、滑落おじさん現る。
おー、無事だったんだ!良かったね〜と思ってたら、おもむろに10センチくらいのフィギュアを取り出して、登頂記念の撮影が始まりました。
あー、フィギュアだったんだ!!
そりゃ必死に探すわ!
落とし物の正体がわかった瞬間。
なんか楽しそうで幸せそうでいい。
木の精に苦しめられる
下りは上りで息をきらしながらあがってきた坂をすいすいと下ります。西の斜面だから、もう薄ら寒い闇になりかけてて怖い。山で遭難したらめちゃ怖そう。ほんとフィギュアおじさん(にいさん)良かったね。
楽勝じゃん!などと思ったのが仇になったのか、最後の最後の下りを舐めてました。
なんだよこの根っこ星人たち。
ロードオブザリングに出てくる木の精みたいじゃん。襲われそうである。あー写真撮らなかったのが悔やまれます。
足が、膝が、ガクガク。下りで、き、きゅうけいー!って思ったのは初めてかも。
最初の看板の言いつけを守り、16時少しまわったところで下山。
次の日は激しい筋肉痛に侵されました。
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