レポートラインを2つすっ飛ばして部長とガチ対話した話①
11月末から参加している対話コミュニティーにヒントを得て、退職者が相次ぎ、雰囲気悪すぎブラック職場で働く一従業員として思いを率直に伝え、意見交換しようと、部長にガチ対話を申し込みました。
たぶん3~4回シリーズです。
安穏ムードを切り裂くチャット
年明け早々、出社している同僚から「殺意を覚えた」とチャットが舞い込む。退職者の引継ぎ業務をめぐり、上司とのやりとりで感じた怒りが叫びとなって、休暇明けの安穏としたモードを切り裂いて押し入ってくる。
10月から12月までで18人中5人が退職。一人はメンタル不調で休職。2か月という短期で18人中計6人。いくらなんでも三分の一が職場起因の事情で去るというのはさすがにおかしい。
チャットを送ってきた同僚は、将来の管理職候補のいわゆるデキる人で、人あたりがよく普段の言葉遣いも丁寧な人だけに、余計に不穏さが増す。
わたしには、仕事がデキるがゆえの悩みや孤独からくる悲痛な叫びにも思えて、これは早くフォローしないとせっかくの管理職候補をつぶすことになると思った。
基礎体力を奪う上司のあり方
ストレスチェックでは、ものの見事にワーストランキングにノミネートされた自部署。人事部なのにね。ちなみにわたしも高ストレス者に判定されてしまいました。中でも「上司からの支援」のカテゴリー数値が悪く、そりゃそうだ、ほったらかしだもんとうなづく。
引継ぎを巡っては、12月の時点でパンパンな仕事量なのに、「退職者の退職日は伸ばせない」「不満を言っても仕方ない」「いまの(人が足りない)環境でこの先どうやってやるかを考えて」と言う説明だけで仕事を上乗せしてくる。つべこべ言わずやれと言わんばかりの発言。
挙句の果てに、残業時間が社内基準を超過しそうになると、「残業多すぎるよ」(自分でコントロールしてという意味?)と声がけしてくる。
上司たちは、いったい何を見て何をマネジメントしているのか。残業時間の管理だけなら、コンピュータの通告アラームがあれば事足りるわ。
仕事ができるがゆえに、わたし以上に仕事を上乗せされた同僚は、不穏なチャットのあとこんな言葉が続いた。
「どうにかしろって言っても、ヒトには限界ってものがある」
「そこを見ないでどうにかしろって言われてもムリ」
わたしは、ストレスを和らげる職場のサポートには2つあると思っていて、1つは仕事量調整や人的配置、業務知識の習得など具体的な問題解決のためのアプローチ。もう1つは心理的な不安を解消する精神的なサポートで、この2つが両輪でまわっていくことがベストだと思っている。どちらも欠けてはいけない。(仕事も残業も少ない再雇用嘱託から「その仕事もあなたがやってるんだ~大変ね」と言われたときは、同情するならもっと仕事して具体的なサポートくださいと思った)
だけど、土台になるのは精神的なサポートであり信頼関係。確かに人は足らない。いまのメンバーも人事経験が3年未満で業務知識も足らない。でも信頼関係がない状態で人を補充したり、知識を積んだり、具体的な問題解決に走っても、健全な組織運営を行うという点において対処療法にすぎない。
そして何より問題なのが、その信頼関係の土台が上司のさまざまな言動で崩されていること。みんなの基礎体力を、上司の言動、聞く耳を持たないあり方で奪い去っているんだよ。
引継ぎ業務に関しても、どうにか仕事を回せるように仕事を振るだけ(体制の構築ではない)だし、引継ぎを受けるメンバーへの配慮とかケアがおざなりになっていることを端的に表すエピソードのように思う。受け止めるってことを知らない。そして結果的に多くのメンバーがなんだかんだで仕事をやり遂げてしまうので、メンバーの不満や思いが表面化しなくなっている。不満や痛みがなかったことにされるのではないか。
こんな状態では、言いたいことも言えず本音も軽んじられ、体力のある人は怒って去っていくか、ない人はストレスがたまって病んでいくか。
退職者5人、メンタル不調者1人は、起こるべくして起こっている。