
電気泳動装置を作ってみよう②ゲルトレイの制作
前回↓、電気泳動装置の本体の購入と、電気泳動装置にセットするゲルの型である「ゲルトレイ」の設計を行いました。
(前回の記事を見た前提で書いていくので、まだ記事を見ていない人は見るのをおすすめします)
今回は、実際にアクリル板を使って、ゲルトレイを制作していきたいと思います。
(ゲルトレイはBH(バイオハッカージャパン)の記事↓を参考にしています)
アクリル板線入れ

アクリル板をカットする前に、カットする部分に線を入れていきます。
アクリル板に直接入れるわけではなく、保護しているフィルムに線を入れます(あとで剥がすので問題ない)
線を平行に引くのがかなり難しかったです。

↑1セットのパーツ分の線を引き終えたところ。
さらに2セット分線を引き、それぞれのパーツ分の境をわかりやすくマジックで引きます↓

アクリル板カット
前回の記事では「ホットナイフで切る」と書いたのですが、アクリルカッターの方が断面が綺麗になるみたいなのでそちらで切っていきます。
使ったのはアクリサンデーを出している会社のです↓

↑定規を使って溝を作り、何回も溝を引っ掻いて深くしていき、ある程度深くなったら溝を割って切断します。
カッターの説明にも書かれているように特に両端にしっかり溝を作ることが大事で、引っ掻く時にはアクリルの端まで引っ掻き、時折向きを変えるのがコツです。
ただ、説明では切断面の1/3までの深さで切断できるとのことでしたが、ぼくがやった際には1/2まで深く切らないと切断できませんでした。
あと切断後は溝をつけた面の裏側のフィルムが付いたままなので、普通のカッター等で切断しましょう。

↑先程「アクリルカッターは断面が綺麗に切れる」と書きましたが、完全に綺麗に切れる訳ではないので、ヤスリ紙を使って断面を綺麗にします。
粗いヤスリ紙を使うのがおすすめです。
アクリサンデーでの接着
最後に、アクリサンデーを使ってパーツを接着します。
アクリサンデーは皮膚につくと大変なので知り合いに接着を手伝ってもらいました。

↑フィルムを剥がし、付属の器具を使って、接着する面に接着剤を塗り……

↑そこに接着するパーツを付け、しばらく固定します。

↑完成したパーツ。左が上部パーツ、右が下部パーツです。
重ねてみると、きちんとフィットすることがわかります↓

↓上部パーツを装置本体に置いたところ。計算通りフィットしています。

次にやること
という訳で、電気泳動装置のゲルトレイ部分を制作してみました。
次にやることは、溶けたゲルに挿入し、DNA断片が入った溶液を入れるウェルと呼ばれる穴を作る「コーム」と呼ばれる器具を制作することです。
手伝って頂いた方とは別の知り合いの方は、コームもアクリル板を用いて制作したとのこと。
持っている電気泳動装置の正規品にはコームが付属しているみたいなので、その情報↓をもとにアクリル板を作ることを考えています。

次回はこちら↓