「子どものウソ」に困らない!年齢別に対応するコツをかんたん解説【育児哲学#34】
人はウソをつきます。
ピノキオもウソをつきます。
子どもにウソをつかれたとき、親はどう対応したらよいでしょうか?
答えはひとつ。
怒らずに話を聞きましょう。
子どもがウソをつくのには、かならず理由があります。
その理由を聞くためにも、まずは子どもの話を聞いて味方になってあげましょう。
ウソをつくのは子どもが成長している証拠です。
「ウソをつくことは悪いことだ!」と決めつけないで、怒らず対応してあげてください。
ウソに関する哲学と、子どもがウソをついたときの親の対応の仕方について、ご紹介したいと思います。
【哲学】
自然の理が分かっていないと、
人の話を信じやすくなる。
自分の話を聞いてもらうのは、子どもが親に話を聞いてもらうのといっしょで、気持ちいいことなのです。
子どもにウソをつかれていると思っていても、ちゃんと話を聞いてください。
イラついて無視をしたり、むやみに怒ったりすると、子どもはさらにウソを言い続け、親に興味をもってもらおうと必死になります。
ウソなのか本当なのか、わからなくても落ち着いて話を聞いてあげて、会話を楽しみましょう。
子どものウソには理由がある
子どもの発達段階でウソをつくことは、必ずおこりうる現象です。
また、子どもの年齢によってウソをつく理由が違ってきます。
まずは年齢別の「子どもがウソをつく理由」を考えていきます。
2歳半~3歳ごろ
一般的に、子どもは2歳半から3歳ごろにウソをつくようになることが研究で明らかになっています。
この時期のウソは、まだ認知能力が弱く、自分の世界と現実の区別ができないため、そもそもウソをついていると気づいていない状態です。
ウソだと思っても、話を聞いて「そうなんだ」と認めてあげてください。
3歳~4歳ごろ
3歳を過ぎると、だんだん自分の世界と現実の世界が違うことに気づき始め、意図的にウソをつくようになります。
「ウソをついても見つからないだろう」と思ってウソをつくようになります。
「(布団をかぶって)僕はいないよー」とか「(ママの化粧品を)だまってつかっちゃお・・・」とか。
また、「怒られないためのウソ」も増えてきます。
「(外から帰ってきて)手洗い・うがいしましたー」「(おやつがなくなったのに)食べてないよー」とか。
これらのウソは、見方をかえると善悪の区別がつくようになったからできた行動とも言えます。
実際にIQの高い2歳児、3歳児はウソをつく可能性が高いと言われています。
善悪の区別がつくようになったこれらのウソに対して、親は頭ごなしに怒ったりすることはやめましょう。
親は冷静に「なぜ悪いのかを子どもに伝える」ようにしてください。
善悪の理解ができれば、おのずと正しい行動をとるようになります。
4歳~5歳ごろ
4歳を過ぎると自分と他人の比較ができるようになってきます。
「(知らなくても)もう知ってたよー」
「(できなくても)できるもん!」
というように、競争意識のめばえからウソをつくようになります。
このタイプの対応は「プライドを傷つけず、子どもの良い点を伝える」ようにしましょう。
まだ、自尊心が育っていないのため、他人との違いに不安を感じているだけです。
成長とともに、この手のウソは自然とつかなくなるでしょう。
6歳~小学校低学年
この時期になるとウソも複雑化してきます。
「自分の欲求+怒られないため」
「自己防衛のため+親に心配かけないため」
「人の気を引きたい+上手に説明ができずウソをつく」
こういったウソも、怒らずに話を聞く必要があります。
その背景には子どものSOSが隠されていることもあります。
子どもの気持ちや言い分をよく聴き、本当のことを言ったときは褒め、親の考えを伝えてください。
小学校高学年
思春期に入り、人間関係による悩みからウソをつくことが増えます。
仲間やクラスメイトとのいじめや金銭トラブルが無いかを確認しましょう。
子どもに無理に言わせるのでなく、自分から言えるように導くことが大切です。
子どもによってはまったく会話をしようとしない子もいるので、その場合はお友達から情報を収集するなども良いかもしれません。
「ウソをついてる?」と感じたら、子どもの話をよく聴き、子どもの状況を把握してください。
場合によってはスクールカウンセラーや地域の相談窓口で状況を説明してアドバイスをもらうというのも解決策のひとつです。
まとめ
年齢別にて、さまざまなタイプの子どものウソと対応をご紹介いたしました。
さらに年齢があがると、もっと複雑なウソも増えていきます。
そのときは、こちらのポイントを注意して対応してください。
ウソをつくことに対して、頭ごなしに怒らない
ウソをついた背景を探る
本当のことを言った場合は褒める
親の考えを伝える
ウソは良くも悪くも使い方しだいで、人に影響をあたえます。
ですが、大半は自分の身を守るためのウソが多いです。
子どもがウソをついてしまうときの心理を優しく子どもの話を聴いて、理解してあげてください。
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「人生を豊かにすることば」で、これからも育児をサポートしていきます。