『Tribes: We need you to lead us』②リーダーとマネージャーの違い
前回の記事
Seth Godinによるリーダー論がまとめられている本書、『Tribes: We need you to lead us』。
リーダーになるために必要な心構えや手順について教えてくれる本書。今回はリーダー(Leader)とマネージャー(Manger)の比較について。
マネージャーは秩序を守り、リーダーは変化を作る
混同されやすいリーダーとマネージャーではあるが、それぞれの役割は異なるという。
マネージャーはリソースの全体最適化を担う。プロセスを整理し、コストダウンを行う。そして数値評価を行う。
一方で、リーダーとは自らの信条によって変化を起こす者である。
マネージャーは従業員を管理し、既存の機構に組み込む。
リーダーは支持者を従え、現状と立ち向かう。
両者の気質の違い
かつてはほとんどの地域で社会階層構造が明確であり、支配者層と非被支配者層の境界が崩れることがなかった。そのため、リーダーとマネージャーも同一の存在と見なされるが多かったのだろう。
しかし、SNSやITツールによって誰もが発信者となり、誰もが集団を率いることができるようになった現在、リーダーとマネージャーの分業も進んできたと思われる。
僕個人の意見ではあるが、マネージャーには温和な人間が望ましく、リーダーはやや過激気味であっても人々の心を動かせる人物が望ましいのかもしれない。
具体的なイメージとして、アップル創業者のJobsやスウェーデンの環境活動家のGretaが思い当たる。彼らの発言や言動はやや過激だけども、支持する人間も多い。実際に賛否両論含めて人々の心を動かしている。好き嫌いは分かれるが、世の中に新しい議論テーマを投げかける。
所感
①『Good to Great』で登場するような偉大なリーダーは、きっとリーダーとしての気質とマネージャーとしての気質の両方を兼ね備えたハイスペック人間なのだろう。両者は二者択一の関係ではない。
(一番下「参考」にあるリンク先参照)
②企業ではマネージャーの下の存在がリーダーと呼ばれることが多い気がしているが、定義としてはリーダーではなく小マネージャーであるように思う。
③リーダーとマネージャーの定義、違いについては様々な意見があります。本記事ではあくまで『Tribes』での定義に従って意見をまとめました。
例えば、下記リンク先のような定義もあります。『Tribes』の定義と共通点もあるけども完全一致はしない。
参考
別途リーダーシップについてまとめた過去の投稿