『ザ・ゴール』①生産性の正体
『ザ・ゴール コミック版』エリヤフ・ゴールドラット 著
「日本企業の生産性が低い」「生産性をあげろ!」という議論はニュース等でよくに耳にするが、「生産性とは何か」「生産性を上げるためには何が必要なのか」について議論がされることは少ないように思う。
本書では「企業の目的は利益を得ることである」とし、「生産性を高める」とはより多くの利益を上げることであるという。
これを聞いて「いやいや、何をいまさらそんな当たり前のことを」と思った方もいるだろう。だが、よくよく考えてみてほしい。
普段の業務をこなすうえで「利益」について考えながら仕事ができていることがどれくらいあるだろうか?
自分の所属する部署の個別最適のみを追い求めすぎてはいないか?
日々の業務に追われて真の目的を見失ってはいないだろうか?
本書では生産性を上げるための取り組みが物語形式で進められていく。舞台はとある製造事業会社の工場。3か月以内に利益改善しなければ工場が閉鎖されるという危機に主人公チームが立ち向かう。そして、業務改善のフレームワークを主人公たちと学んでいくことになる。
本書で登場する考え方や理論には、複雑な数式や計算がほとんど使われない。洗練されたルールでありながら実践的でもある。製造業以外の業界であっても間違いなく業務改善に生かすことができるフレームワークだ。
著者のエリヤフ・ゴールドラットはイスラエルの物理学者という異例の経歴の持ち主。しかし、だからこそ客観的に、現場への過度なこだわりを排除した理論を展開できたのではないかと思う。
複雑ではなくシンプルに因果関係を示すことに価値がある。それがゴールドラット博士の信念なのだ。
ゴールドラット博士の教えを聞き流しで学べる「ゴールドラットチャンネル」。通勤中に聞くものオススメ。
長くなりそうなので2~3の記事に分割して本書を要約を行っていくことにする。
余談
本記事は当初の予定では『The Goal』として取り上げる予定でした。何が言いたいかというと、ホントは英語の勉強も兼ねて原文を読みたかったわけです。
さっそく原文を購入。読み始めたは良いものの難しすぎてギブアップ。単語がわからないとかも理由の一つですが、小説を英語で読むことに僕の頭が慣れていなかったというのが一番の理由。
日本語でも小説とビジネス書の読み方は違いますよね?それと一緒です。ビジネス書は極端な話、重要なところ以外読み飛ばしてもよいのですが、小説は一文ずつ律儀に読み進めていく必要があります。僕のリーディングスキルとは別にそうした能力が必要だったのです。
というわけで申し訳ないことに原文はお蔵入り。しかし、マンガ版や日本語版の表紙とはずいぶんと印象が違いますね 笑 日本で売れやすい表紙デザインが選ばれているのかもしれません。
さらなる余談
先に取り上げたYoutubeチャンネル制作チームのnoteを発見。なんと初フォロワーになりました!!素直にうれしい。
「月曜日が楽しみな会社にしよう!」というテーマには共感するところが大きいので、チャンネル登録者数が伸びてくれることを願うばかり。
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