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幕末という激動の時代に、佐藤一斎という人物がいた。
佐藤一斎は今風に言うと、
地方の大企業の大幹部の子息で、東京で育ったお坊ちゃん。
子供の頃から勉強できて、
育ちも家柄も育ちも良かったから
今風でいうと、
大らかに育った慶応ボーイ
東大に進学して
そのまま官僚になってきた超エリートコースの人。
だからこそ、
結構好きなような事が言えたみたいで、
当時の幕府の学問である儒学を、
時代に合わせたものとして解釈して、
発信してきた人物です。
豪放磊落さがあったから、
地方から上京してきた
血気溢れる若者達が師事、
その門下生となり様々な事を学んだわけです。
どんな人たちが入塾したかというと、
有名なのが佐久間象山、山田方谷。
佐久間象山から学んだのが、
勝海舟、吉田松陰、坂本龍馬、小林虎三郎。
そして佐藤一斎の書いた言志録に感銘を受けて、
自分で マイベストバージョンを著したのが
西郷隆盛
西郷さんは、言志録全1133条を熟読し、
心に残ったマイベスト101条を選出。それを何度も繰り返し読み返し、行動の規範にされたとか。
このように、新しい日本を創り出した幕末のリーダーたちが
こぞって読んだのが言志録。
彼らはここから東洋のリーダーの在るべき姿を学んだとされています。
一斎先生は、超エリートだったからこそ、
幕府側・倒幕側も関係なく、多くの若者に支持された。
もし彼が名もなき地方の学者だったら、
この名著は埋もれていたかもしれず、
また、ここまで思いきって新しい提案を言えなかったかもしれない。
そう考えると、時処位の役割を全うした傑出たる人物
つまり、自分に天から与えられた才覚と、
天から与えられた身分の高さ
そこに胡坐をかくことなく、彼にしかできないことをやった。
それこそが、陽明学という実践的儒教の発信。
その同じ本の愛読者同士が行ったのが「無血開城の合意」
つまり、スムーズに明治維新が行われたのは、同じ哲学的思想が幕府側・倒幕側のトップにあったから。
だからこそ、私事にとらわれず公事を成しえたといえるのではないでしょうか。
故に、明治維新の陰の立役者はこの「言志四録」。
言志録とは何か 一言でいうと、
「インキュベーターのためのコンサルタント教育」
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