クレイジー・ホース・メモリアル 賛否両論があった サウスダコタ州
2023.06.22
アメリカ横断19日目。今回のアメリカ横断旅行、第1章はルート66を使い、シカゴにあるルート66の起点を目指し、途中では国立公園群を巡るため、一時離脱があるがこの国立公園巡りが第2章で、そして第3章は、シカゴからカナダに越境、ナイアガラの滝、ワシントンDC、ニューヨーク、ボストンまでの行程であった、第2章国立公園巡りも終え、再びルート66が通過するミズーリ州までの移動が始まり、通過州も10番目のサウスダコタ州に入っていた。
マウントラッシュモア国立メモリアル公園の見学を終え、次の目的地は「クレイジー・ ホース・メモリアル」だが、その内容はあまりわからないまま訪問していた。地図。
マウントラシュモアから車で30分のところにあるここは、1948年から始まっている壮大な彫刻プロジェクトで、1876年のリトル・ビッグホーンの戦いで、カスター将軍率いる合衆国第7騎兵連隊を迎撃し、全滅させたネイティブ・アメリカンのヒーローをこの石膏のように彫刻するプロジェクトとやっと理解できてきた。
ここラピッドシティー周辺は、スー族のラコタ族のインディアンが多かったことから館内ではインディアンの展示物が多い。
1947年、ラコタ族の酋長ヘンリー・スタンディング・ベアが、わしらレッド・マン=インディアンにも偉大な英雄が居るのを白人達に知って欲しいが為、彫刻家コルチャック・ジオルコウスキーにマウント・ラシュモアより大きなクレージーホースの彫刻を造って欲しいと依頼したことが発端でプロジェクトがスタートし、現在、顔の部分はほぼ完成し、全部が完成すると高さ170m、長さが195mと正に世界最大の彫刻となり、無事完成すればピラミッドをしのぐ世界最大級の彫刻となるそうだ。
だが、発起人の コルチャック氏は1982年に74歳で亡くなりましたが、彼の10人の子供のうち7人が彼の遺志をついで現在も彫り続けているという壮大なプロジェクトは、コーチャックとその家族は政府からの資金援助を断わり、クレージーホースメモリアル財団を設立しました。よって像の製作資金は入場料やギフトショップなどの売り上げ、そして民間の援助のみで現在も続いています。
掘削で出た岩石を持ち帰ることが出来、1つ頂き日本に持ち帰ります。(寸志程度支払う)
さらに館内を徘徊し巨大な彫像に近づけるTour to foot of mountainバスツアー乗り場を見つけ乗車することにした。料金:5ドル。
このツアー約27mのクレージーホースの顔部分まで登れるはずだったが、思惑が違った、確かに近くまで乗せていったくれるが像の上部には行けなかった。
1948年6月3日から彫刻作りが始まり、75年経った今でもほとんど未完成で、予定では2020年には髪の毛と腕も出来上がると言われていたが未だ未完成のままであり、完成はいつ頃?の質問にそれは誰にもわからないそうで、20年後かもしれないし50年後かもしれない。
やっと顔が完成し、腕の下の穴を開けるところまで進んでいますが、未だ1割ほどしか出来てない感じで、あと半世紀位はかかることだろう。
この記念碑に賛否両論があるそうだ、まず姿勢だが前方を指差すポーズをとっているが、原住民であるスー族の戦士はすべて個々で戦う個人の集団であってこのようなリーダー像は存在しない。
自然景観の山に巨大は彫刻を施すことは景観を破壊している為、伝統派のスー族の人々はこの彫刻を彫ることに反対しているのだそうだ。