魂(たま)散歩8歩目。戦争と時勢に居場所を奪われ続けた猟師。
お越しいただき、ありがとうございます!
今回は「田所」様からのご依頼です。
それでは、本日も魂のお散歩にお付き合いくださいね。
●田所様に現在一番影響を与えている過去世について
山深い場所でしょうか。
昼間なのに、周囲には草が生い茂り、差し込む日差しは少ないからか、やや薄暗い景色が続きます。
そんな足場の悪いところを草をかき分けるようにして、かなりの速度で進まれている…というご様子が視えております。
600~800年くらい前の九州の方ですね。
男性で、普段は山の中で猟師をされて、鹿や大型の動物をメインに猟をしながら生活をされているそうです。
便宜上「猟師さん」とお呼びすることにしましょう。
銃やトラバサミのような罠仕掛けるというよりは、主に落とし穴や木で作った棘のようなものに襲われる感じの罠(ブービートラップとかいうやつでしょうか)と、鏃(やじり)に毒を塗った弓矢や、大きめのナタのような武器で戦う、というスタイルを取られていたようです。
平常時はお一人ないしバディ的な方とお二人で、犬を数頭ともないながら、猟をされているそうですが、クマやイノシシなどの大型の動物を倒す必要が出てきた場合、別の猟師の方々と相談して、一時的なグループを組み、立ち向かう、ということもあったようです。
…少しだけ時を戻しましょう。
大人になってからは山に住んでおりますが、元々猟師さんは海が近い場所でお生まれになり、そこで生活されていたそうです。
ただ、子どもの頃に海賊が襲ってきて、命からがら逃げてきた、と話をされています。
父親や母親はその時にはぐれたため、すぐ上の姉と下の妹弟と5人で山近い場所の村まで転々としながら移動してきたそうです。
(海の側だと何度も海賊に襲われると判断したため、出来るだけ山に近い場所に移動しよう、と姉と相談した、と話されています)
国?を越える時は、関所のような場所によって必要なものが違っていたため、間近の場所で働いて通行代を作ったり、場合によっては姉が門番の人達に交渉して通してもらっていた、と話しています。
生まれた場所から逃げはじめて2年ほどで、猟師さんお一人だけが、今住んでいる山の近くにある集落までたどりついたそうです。
その間はどのように過ごしていたのか、ということについては「冬場は姉と二人で住み込みをさせてもらえるような場所を探し、そこで春まで働いていた」と話しています。
移動の途中で出会った、優しいお店の人や、子どもがいないご夫婦のところなどに、姉と妹、弟を預けて、自分は「働き先を探す」と行って移動を続けていたそうです。
そこで、始めの数ヶ月は納屋の隅っこなどを貸してもらい、畑の手伝いやちょっとした雑用をお願いされたらこなす、ということをしながら過ごしていたそうです。
ただ、冬が近づいてきて、集落の懐事情的に猟師さんのことを冬場も面倒を見られないかもしれない、と言われた時に、山の中で普段は猟を行って生活している男性が「なら、自分がもらっていく」と山に連れて行ってくれた、と話しています。
お互いにあまり喋る方ではなかったので、猟の仕方や罠の作り方、毒の調合など殆どを見様見真似で覚えていったそうです。
ただ、本当に危ない植物や毒、動物の痕跡の見分け方などは、言葉が少ないながらも、何度も丁寧に教えてくれた、と話しています。
まるで、もうひとりの父親が出来たみたいで、仏様が助けてくれたんだ、ととても嬉しい時間を過ごしたそうです。
…ここでまた少し時を進めましょう。
猟師さんの養父のような師匠は、猟師さんが20代の半ば頃に、「一部の特権階級を助けるために、農民や特権階級ではない一般の住民がシワ寄せを被っるようなクソみたいなお触れ」が出て、集落の人達や自分の生活を守るために、それに反発したことで「反逆罪」のような罪をきせられて、処刑されてしまったそうです。
そのことがキッカケとなり、猟師さんやその集落の人達は、一部の人達で「自分たちだけの蓄え」を持ち寄って確保するようにしたり、そのメンバーだけで「独自のルール」を作り、特権階級の人達に対して、秘密裏に対抗したり、自分たちが生き残れるような方法を模索し始めた、と話しています。
そうやって10年ほどは、表面上は大きなイザコザを起こさずに、水面下で過ごして来たのですが…貧しいながらもなんとかしのいで生活している、集落に「一部の特権階級」の人達がやって来て、蓄えを簒奪する、ということが起きたそうです。
奪われたものは一部だったとは言え、あまりの理不尽な出来事に、集落の男性たちと猟師さんで、その奪われたものを取り返しに行ったようです。
結果としては、正面から堂々と訴えたことに対しては、殆ど取り合えってもらえず、「気の所為ではないのか」「本当は何かの金品と交換して、正式な取引だったのではないか」など言いがかりをつけられた、と話されています。
その後も、一度目をつけられたからか、数ヶ月おきに集落から簒奪を繰り返される、ということが起きるようになってしまいます。
始めは「奪われても、どうにか巻き返せる」という状況でしたが、段々とその次の簒奪までの期間が狭まってきたことや、蓄えが底をつくのが目に見える状態となってきたことで、我慢の限界を超えます。
そして、簒奪に来た「特権階級」の人達を処分します。
そのことで、猟師さんと集落の人達は「反逆者」的なレッテルを役所から貼られてしまい、集落は焼き払われ、逃げ切れなかったり抵抗した住民はその場で処罰を受けたそうです。
猟師さんは普段山の中にいたことで、その処罰にはかち合わなかったのですが、山の中に逃げてきた住民から話を聞いて、とても憤ります。
…また少し時を進めましょう。
焼き払われた集落は、本当に少しだけ残った蓄えと生き残った人達で、少し離れた場所を切り拓き、再建が図られました。
最初の冬は、猟師さんの小屋の側にもう一つ簡易的な小屋を作り、そこで10人ほど身を寄せ合って過ごしていた、と話されています。
猟師さんは、役所の偉い人を狩りの要領で数人処分します。
それがキッカケとなり、ほとんど裁判らしいものもなされずに、捕まった後、すぐに処罰されたそうです。
(ただ、その際に「元々いた集落を壊滅させられて、根絶やしにされた」ことで私怨を抱いたと言われていたので、そこは「まだ生きてるぜ!ざまあみろ!」と思ったそうです)
…というのが、田所様に今一番影響を与えている過去世となっておりました。
時代的に戦争などが多く、誰しもが生きることに精一杯だった…
そんな時代のお話なので、一概に「一番悪いのはどこなのか」が
判断しにくく、わかりにくい…そんなものを感じる内容でした。
物々交換などの交渉や話し合いが出来たら良いのですが
そういったものすら持たない方々は、こうするしかないのかな…とか、
せめて何か「これが交渉材料になる」という知識を与えられる…
そういう手助けをしてくれる人っていなかったのかな…とか
見ている中で、自分も色々な視点を持てるためには…とか
考えさせられる感じの内容でした。
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