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なぜ頭のいい人は図を描いて考えるのか?『武器としての図で考える習慣』
今回は、『武器としての図で考える習慣』をピックアップします。
「何か新しいアイデアを考えようと思ったけど、一向に頭に浮かんでこない」「何十個もキーワードを箇条書きにしてみたけど、何も浮かび上がってこない」
そんなときは、1枚の白い紙を用意して図を描いてみませんか?
図に描くと、今まで見えていなかったものが見えてきて、新しいアイデアのヒントを得ることができるのです。
トップコンサルも重宝!「おでん図」のすごい力
たとえば、コンサル業界には「ポンチ絵」という業界用語があります。議論を整理するための簡単な図、概念図のことです。
「ポンチ絵」は、一見ただの落書きのようにも見えますが、眺めていると新たな気づきを得られます。このポンチ絵の一つである「おでん図」について少し見てみましょう。
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四角(☐)が現状、丸(〇)が目標。三角(△)が目標までの道筋です。ベテランコンサルタントたちはこの図を活用し、会議でのメンバーの意見をこの「おでん」の中に書き込んでいくことで、議論の論点を整理しながら、問題解決までの道筋を探っているのです。
また、おでんの余白は新たな気づきのヒントにもなります。余白を見るということは、何か抜けていないかと、図を「健全に疑ってみる」ことにつながり、新たな切り口や新たな要素を強制的に思いつくためのきっかけになるからです。
「おでん図」で考えるキャリアプラン
では次に、「おでん」の描き方を使って、キャリアプランを策定するプロセスをたどってみましょう。次のような状況を考えてみます。
今、あなたは日本のメーカーに勤める30代の技術者です。男性・既婚・子ども1人あり。仕事に大きな不満があるわけではないのですが、社会に出て色々な世界に触れるにつれ、より大きな舞台、例えばグローバルなビジネスシーンでリーダーとして活躍したいという思いが強くなってきました。あなたは今後どのようなキャリアパスを選んでいくべきなのでしょうか。
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この課題の大きな立て付けは、「現状→ありたい姿」。なので「おでん」が適していそうです。右上と左上のギャップを埋めようと「余白」をにらむと、外資系企業に転職・英会話を習う・経営に関する勉強をする、などいくつかの考えが浮かんできます。
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これらを眺めて、関連しそうなものを点線で「囲んで」みると、新たなアイデアが湧いてきます。例えば、経営と英語を「囲む」と、海外にMBA留学するという具体的な選択肢も思い浮かびます。このように「おでん」を描き、余白を眺めたり、文字を「囲む」など手を動かしていくと、問題解決に向けた第一歩を踏み出せます。
英語やプログラミングより先に身につけたいスキル
「図で考える力」は思考のOSに近いものであり、英語やプログラミングよりも先に身につけておくべきです。なぜなら、思考のOSがしっかりしているほど、他の学びも効率的に、より深くなるからです。また、思考のOSなので非常に汎用性が高く、本当の意味でのコア・スキルとも言えます。本書を読んで、今からでも習得にトライしてみませんか?