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何故彼は保健医になったのか?

 10月12日に始まった「放課後カルテ」。ミュージシャンとしても活躍する松下洸平の連ドラ初主演作だが、何故か疑問符が付く作品である。
 主人公は小児科医の牧野。彼は病院の意向で小学校の保健医に就いたのだが、就任の挨拶で「保健室にはなるべく来ないでもらいたい」と言い放つ。仏頂面で人と向き合い方に難のある牧野は、以前から医局長の高崎(田辺誠一)から指摘されていた。「問題はお前だ」や「お前は人の心が分からないのか?」と厳しい言葉を投げつけられたくらいだから問題を起こした可能性はあるはずだ。後半になれば彼の起こした問題は、徐々に明らかになるだろう。
 初回ではよく居眠りをしてしまう女子生徒が保健室にやってきたときに牧野は「保健室で寝るな!」と追い出す。だが、牧野はその原因が過眠症であることを見抜き、治療ができることを教える。同時に同級生が仮病と思っていた偏見を変えていくのである。
 彼は病院勤務時に何を起こしたのだろうか? そして保健医として人間らしさをどう取り戻すのか? それが見どころとなっている。同局で放送されている「若草物語」の涼(堀田真由)同様、難アリの主人公であることは間違いないが、彼が生徒たちとの触れ合いを通して笑顔を得ることを願う。

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