噓の中に秘められた物語
12月16日に「噓解きレトリック」が終了した。都戸利津原作の漫画が原作のこの作品は貧乏探偵の祝左右馬(鈴鹿央士)と、嘘を見抜く能力を持つ助手の浦部鹿乃子(松本穂香)が様々な案件に向き合いながら解決していく物語だ。
最終回は、稲荷掃除を終え事務所に戻った左右馬と鹿乃子が一人の女性に出くわす。女性は青木麗子(加藤小夏)だと名乗り、大家からの手紙を託した。手紙には女性を泊めたら家賃を払わなくても良いと記されていた。断れない左右馬が事務所に麗子を泊めることに。行きつけの「くら田」で、麗子は常連客と意気投合するが、鹿乃子は嘘を見抜く。
やがて、麗子の正体が槇原家の女中、蘭子であることが判明する。蘭子は槇原家の令嬢の鈴乃(兼光ほのか)と仲良くなるが、それは性別や身分を越えての関係でもあった。しかし、テーラーの息子である鈴村柾(福山翔大)と結婚すると知ると蘭子はショックを受け槇原家を去ってしまう。最後は蘭子と鈴乃が互いの誤解を溶かしていく姿が描かれている。
人は知らず知らずのうちに、嘘をつく。その嘘を見抜く鹿乃子と探偵の観察眼に長けた左右馬の名コンビが全ての真相を明らかにしていく物語は、昭和初期の世界観にピッタリ合っていた。続編やスペシャルがありそうなので是非続きを見て堪能したい。