こんな物語があったとは
前期の主演、目黒蓮同様「sirent」の出演者が月9に主演するとは思っても見なかった。都戸利津原作の「嘘解きレトリック」は、鈴鹿央士と松本穂香のW主演である。
昭和初期。とある田舎の村に暮らす浦部鹿乃子(松本穂香)は物心ついたときから他人の嘘を見抜く能力を持っていた。だが、それが災いし村人から妬み嫌われてしまう。母親のフミ(若村麻由美)はそんな鹿乃子を庇うもののこの村に暮らせないと悟り、村を出ていったのである。
やがて、九十九夜町に着いた鹿乃子だが、仕事が見つからない。カフェーの女給の仕事も断られて腹も空いてしまう始末。
一方、この町で探偵事務所を構える祝左右馬(鈴鹿央士)は友人の刑事、端崎馨(味方良介)と共に大家が営む稲荷神社の掃除を訪れる。そこで2人は猫と揉めていた鹿乃子を助ける。その夜、小料理屋「くら田」でタダ飯をご馳走になるが、そこで息子のタロの付く嘘に反応してしまう。
やがて、タロは見知らぬ男にさらわれてしまう。左右馬と鹿乃子は必死になってタロを救い出す。
貧乏暮らしだが真実を見極める左右馬と、嘘を見極める能力を持つ鹿乃子。やがて2人はコンビとなって数々の難事件を解決していくのである。これまで深夜枠が殆どだった鈴鹿がゴールデンタイムのドラマに主演する。さらに、「この世界の片隅に」のドラマ版で主役を演じた松本も嘘を見抜く能力に悩む鹿乃子を演じている。「ガリレオ」や「シャーロック」などの名作を作ったスタッフの制作だけに期待は膨らむ。原作に負けないドラマ作りをお願いしたい。