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歴史と塩、そして最前線へ

塩の文化から、言葉ができたり世界各国の趣向が見えてきたり、とても興味深いですね。
今回は古代エジプトにも触れてから、私の知る最前線についてお伝えできればと思います。最後までよろしくお願いします。


古代エジプト

ナイル川文明と塩

エジプトといえば、ナイル川文明ですが、ナイル川の先に広がるアフリカの砂漠には干上がった湖があり、そこから塩を手に入れていました。
発展した文明とその交易により、古代エジプトの富裕層はバラエティ豊かな食生活を送っていたことが分かっています。中には4000年にわたって交易が続いている食品もあるようです。塩漬け等、適切な処理をした加工食品は腐敗の心配がなく、高い価値があったようです。
ピラミッドを代表とする紀元前2000年以前の墓や、壁画・パピルス紙には、
 粥、パン
 鶏、牛の肉、魚の塩漬け
 野菜の塩漬け、煮込んだ果実、チーズ、ビール など
様々な痕跡や食品の記録があり、容器に入れた食卓塩があったともいわれています。なんだか、食事風景は今と変わらない気もしてきますね。

ピラミッドと塩

さらに古代エジプトでは、死者の保存(いわゆるミイラ)にも塩を使用していました。形ある状態で永久に保存することで、永遠の命を得られると信じられていたためです。ただしそれには、いわゆる塩(塩化ナトリウム)だけではなく、炭酸ナトリウムを含む天然の鉱物ナトロンも使用されていたと考えられています。このことから塩湖から手に入れたものを利用していたといえるでしょう。

参考資料 マーク・カーランスキー(著)       
世界を動かした塩の物語
「塩」の世界史 歴史を動かした、小さな粒         


現代の塩の立ち位置

古代の塩や調味料は、庶民にも手に入るものの、交易に優位な富裕層などでなければ贅沢に使用することはできない側面がありました。
現代では誰でも好きな塩を選び、好きな量を使うことができます。しかしこの塩分のとりすぎが生活習慣病の原因になったりと、健康を意識する社会で悪者として扱われることもしばしばあります。

高血圧と減塩

生活習慣病の一つである高血圧においても、日本高血圧学会が高血圧の予防や治療のために、1日6g未満の食塩摂取にとどめるよう推奨しています。
「とりすぎだから、量を減らしましょう!」という考え方です。

減塩しお

日本では食品表示法改訂により、パッケージに【ナトリウム(Na)】が消え【食塩相当量】が記載されるようになりましたが(併記も可)、世界の塩市場でも塩化カリウムに一部を置き換えた減塩しおが誕生しています。

日本でも、食塩は塩化ナトリウム(NaCl)のことを指し、減塩しおは塩化カリウム(KCl)を含みます。(2024年3月7日検索時点)
旧パッケージ(改定前の食品表示法)が【ナトリウム】になっている背景としては、高血圧の原因が【ナトリウム】とされているためです。
(「カリウム(K)」は腎臓疾患の方は制限が必要です。)
このように塩化ナトリウムを置き換えた代替塩は、代わりに何が使われているのか確認した方がよいでしょう。

最前線は・・・

先述した減塩という名詞?名称?は市民権を得て、高血圧に悩む方々には広く認知されているようになりました。塩分50%カット!など、「味が薄くてもがまんしなきゃね」「これだけ言うんだから、体に良いはず!」など、健康志向が顧客だけでなく販売者側にも注目されるようになりました。

減塩しおも食品・調味料業界を筆頭に流通してきましたが、【ナトリウム】が悪くて「カリウム」は大丈夫、と断言しがたい実情があります。

そのような世相の中の最前線の一つに、吸収されない塩を並べたいと思います。今月末までクラウドファンディング実施中です。(宣伝になり恐縮です。)
「塩分は気になるけど食事の味は変えたくない」と感じている中高年の方をターゲットとした新しい調味料です。
この商品はカリウムを含まず、特許取得の塩分吸着技術を採用しています。塩分吸着技術を発揮する成分は海藻由来のアルギン酸です。
日本人は昔から海藻を食している経験があり、安全性について問題ありません。
ここまで読んでいただいている方、最前線に興味がある方は、募集中のうちに覗いてみてください。

味を感じ、食事を楽しんでもらいたいから
『零(ゼロ)しお』プロジェクト

反応いただけたら、noteでも詳細記事を掲載していくつもりです。
どうぞよろしくお願いいたします。

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