「悪は存在しない」感想と考察
冒頭、鬱陶しいほど長く、地面から見上げる視点で、ただ木々の枝葉末節が流れていく映像を見させられます。リアルに森の中で実際に見るなら自然に見入ってしまうものだと思うけれど、映画の映像でこれを見させられると少しきつい。4,5分してやっと女の子(ハナ)が映り、流れていたのは、ハナが森林を歩きながら見上げていた視点だったのだとわかります。ラストもこれと同じ視点の映像が流れます。最後に瞳を閉じるがごとく、映像が消えるので、おそらく最後にハナが死んでしまったことを示しているのでしょう。