【詩】内なる世界
体が凍りついたような
時計が止まったような 感覚
疲れ果て 体が悲鳴をあげているのか
脳が考えることを 拒否しているのか
心が 何を見ても聞いても
反応できなくなってしまったのか
渇いてゆく 感覚
影に潜む魔物が
襲ってくる 感覚
私を追い立て 追い詰め
無力感を押しつけてくる
抗う ではなく
目を閉じる 耳を塞ぐ
私の中の 小さな世界へ 潜る
ただ 光を探す
天と地との繋がりを 探す
その間に 私は ただ立つ
さまざまな形で 届いた
言葉 音 風景 薫りが 私を取り囲む
それらが 魔物を遠ざけ
私の目を開かせる
私を守るものは 私の中に
この小さな世界は 拡大する
小さな波が やがて大きく 広がるように
大きな世界の片隅に 形を造る
誰かの中の 小さな世界が 大きな世界に
大勢の中の 小さな世界が 大きな世界に
拡がって この地球を象ってゆく