言の葉のこもごも
noteを始めてから、辞書を引くことが多くなった。
本を読んだりTVを見たりしている時に、気になる言葉をよく見つけるようになって。
「この使い方は、私が思っていた意味とは違うな。私勘違いしてた?」と。
すべては無理でも、できるだけメモしておいて、辞書を確認する習慣ができつつある。
ある時、TVを見ていて妙に気になった言葉があった。どんな番組かも、何を話題にしていたかも覚えていない。
その言葉だけが気になって、他は忘れてしまった (^_^;)
それは「うでまくり」
聞いた時、「・・・ん? 『袖をまくる』じゃないの?」と気になって辞書を引いた。
辞書には載ってなかった。「腕まくり」も「袖まくり」も。
うーん、どうしようか。たぶん、これは「腕」+「まくる」だよね。
じゃあ、「まくる」を引いてみよう。
例文には「袖」とあった。
じゃあ、TVで言ってた言葉はつまり・・・腕の、端を巻いて、上げる ?!
ホラー映画やバイオレンスものを想像してしまった💦
(私はそのテの映画はなるべく見ないようにしている)
背筋が寒くなった・・・
いやいや待て待て! まだ他にも書いてあるじゃないか💦
①の方の例文は「袖」で、②の方は「腕」。なんで???
はてなマークがたくさん飛んでしまう。
「覆っているものを取り除く」ってことは、「シャツやスカートを」ってことじゃないのかな? なんで肌を出すほうの「腕」をまくるの?
私が持っている辞書は古いから、図書館へ行ってみた。
4冊の辞書があった。出版年順に並べてみた。
私の疑問に関係ない意味は省いて、見比べてみた。
辞書によって微妙にニュアンスが違うみたい。
1998年にはなかった意味が、2009年には加えられている。
『積極的に行動しようと意気込む時の様子にも言う』と。出版社によって、初めて掲載された年は違うかもしれないけれど。
たった11年で言葉の意味が変化しているのだなぁ。
言葉の変化は思った以上に早いのかもしれないと以前に書いたことがあるけれど、11年とは驚きの早さ。
けれど、物理的には「袖」をまくるんだから、「袖まくり」で良かったんじゃない? なんて考えてしまう。
意気込んでいることを表現したい時、衣服や物よりも、体の一部を使う方がその気持ちをより強調できているように感じる、とか?
・・・これはもしや、一つの言葉に複数の意味を持つ日本語だから、意味と用法がごっちゃになってしまったということかな?
それだけでなく、造語や流行語の可能性もあるよね?
だとしたら、辞書の次の版が出る頃には、腕まくりは載ってない可能性もあるかも。結果が何年後に出るか、興味が湧くな(笑)
こんな風に考えると、「言葉も生きものなんだなぁ」って思う。
いつの間にか変わっていた言葉や、ずっと変わらない言葉、もう思い出せない流行語とかがあって、変化の仕方もさまざまで。
けれどもすべての人がそれを把握している訳ではないし、世代によって使う言葉やその意味が違っていたら、誤解が生まれたり仕事の上ではミスも起こりかねない。
なるべく多くの言葉と意味を知って、なるべく誤解を生まないように、尚且つ、自分の気持ちに添っている言葉を使いたいな、と思う。
因みにタイトルは、
という意味で使用(笑)
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