【印刷相談窓口 Q&A】 マットPPの傷
Q.
表紙に傷が付かないように、マットPP加工をした冊子を作りました。大切に保管してましたが、擦れたような傷が所々に付いていてショックでした。 何か傷がつかない方法はないのでしょうか?
A.
マットPPの中でも、擦れに強いフィルムを使用した「傷が付きにくいマットPP加工」があります。
艶消しのマットPPは、傷の問題が度々発生する表面加工です。
マットPPの表面には凹凸があり、それがPPにマット感を出しています。その凹凸が擦れ(コスレ)によって削られて平滑性を持つことで、光ったスジのような傷に見えるのです。
表面加工をした印刷物の傷は、「折り加工時の擦れ」または「製本加工時の擦れ」や「出来上がった製品同士の擦れ」によって発生することがあります。濃い製品ほど目立って見えるため、せっかく濃い色に艶消し加工で高級感を持たせたとしても、それが失われてしまう恐れがあります。
このようなマットPPの傷問題を解決するために、耐摩擦力をアップさせた【耐マットPP※】という商品があります。
通常のマットPPと比較して高価ですが、比較すると傷が付きにくいので、マットPPで高級感を持たせたいものや、大切な冊子などを作成する際には検討してみることをお勧めします。
耐マットPP※ の特徴と性能
●特徴
フィルムの表層に特殊なマット処方を施しており、通常のマットPPフィルムと比べて、マット面の摩擦や引掻きによる傷が入り難く、もともとのマットな風合いを損ない難いという特徴があります。
●性能
❶ 面/面摩耗評価
学振型摩擦堅牢試験機を用いて、プリントラミ紙基材面/面を合わせ、一定面積(15mm×20mm)・一定荷重下(500g)にて10往復擦り合わせた際の、目視外観評価
❷ 爪引掻き法
プリントラミ紙マット面を爪で任意の力で擦った際の、目視外観評価
❸ サウザランド・ラブテスタ
印刷インキなどの摩擦による色移り性や紙のケバだちなどを評価試験する、摩擦試験機
(荷重:4ポンド)
❹ クレメンス型引掻き(硬度試験機)
金属板塗膜面・合板等に一定荷重下でダイヤ針・鋼針・鉛筆で引掻き、その塗膜強度を測定する装置(荷重:50g)
※耐マットPPは、株式会社 トーツヤ・エコーの商品です。
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