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慈雨。の第三十八首

今日はパラパラと静かな雨。
深みを増して夏色の緑になった草木が、吐息を吐くように蒸した熱を放っています。

慈雨という言葉が脳裡に浮かぶような、
生命に満ちた雨。

どこかで鳶の若鳥が頼りなげに鳴いています。


第三十八首
草蒸して緑が映えた川の面に
川鵜が影を滑らせてゆく
─── 音無桜花

2023.07.01.
文月最初の雨に

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