アキバ通いが趣味なのだから、そろそろアレに行ってみる
僕はもう10年近く秋葉原に通いつめていますが、ある意味で最も秋葉原らしいと言える場所にずっと行ったことが有りませんでした。メイドカフェに行ったことが無いのです。少し前に客引きで問題になるずっと前、僕が秋葉原に訪れた中学生の頃から既にあったので、見慣れた光景といえばそうなのですが、どうにも機会にも勇気にも恵まれませんでした。というか、学生の頃を考えれば僕はそういうのを嫌悪すらしていたような気もします。女性が僕のことをチヤホヤする空間、というのが想像できなかったので、どうにも興味よりも拒否感の方が強くなっていたんだと思います。ゲームですらそういう描写はあまり好みでは無いのに、まして実在する女性なんてと。実際、今もあまり変わっていないのかもしれません。違うのは嫌悪感はコミュニケーションエラーへの恐怖心に変わったことでしょうか?知人の女性ならともかく、明らかに可愛い衣装やサービスを見に行く目的で訪れた場所の女性との会話なんて、どんな風にコミュニケーションを取るべきなのか全く想像がつきません。そもそも僕は人間不信を拗らせている所為で、初対面の人となんて本当にどう話せばいいのか毎回軽くパニックに陥る。
でも行ってみたいとここ数年特に思っていました。折角秋葉原にこれだけ足を運んでいるのに、一度も行ったことがないなんてどうなんだ?と。そもそも、アキバらしさの一環として、絶対楽しめた方が面白い筈。今日こそ、今日こそメイドカフェに行こう!
とはいえ、いきなり一般的なメイドカフェに行く勇気はやはり出ない。入口で女の人が並んで「お帰りなさいませ、ご主人様」とか言われたり、ネコ語で喋り始められよう物ならメンタルがボン!ってなるのが目に見えている。我ながら書いていて情けないですね…
なので最近見ている、秋葉原の散策動画を出されているチャンネルで紹介されていた「CURE MAID」に行ってみようと思いました。元々存在は知っていたので、何度か行ってみたいとは思ってたんですよね。良くも悪くもウェイトレスさんがメイドの格好をしている喫茶店なら比較的敷居も低いですし、何より純粋にそういう方が興味も湧く。ネットで調べてみたら料金も普通にファミレスくらいの値段でデミオムライスが食べられるのもかなり良さげですし。
エスカレーターでオノデンの上に上がっていく。考えてみればオノデンの上なんて始めて上がりました。秋葉原で街中散策を本格的にするようになったのもここ1,2年の事で、それもとらのあな始め自分が良く行っていた店がなくなったのが契機だったので割とメジャースポットでも行ったことが無い場所が有ります。
いざ店前に着くと、やはり尻込みしてしまいます。ヤバい。本当にメイドさんが受付してる…一度怖気づいて外に出たものの、他に食べる飯も特に思いつかなかったので再度チャレンジ。内装はかなりシックな雰囲気で、メイドさんもシンプルなエプロンの装いでかなり落ち着いていました。友達に場所を案内してほしいと言われて行ったゆずソフトショップでこんな感じのキャラが居たなぁとか思って席に着きます。店内はオシャレながら、コラボしているアニメの映像と隣から聞こえてくるポケモンの話題が寧ろここがアキバである事を印象付けてくれてかなり落ち着く。
折角来たのだからご飯だけじゃなくて紅茶セットも頼んでみる。飲み物は東方との恒常コラボを選択。知っているものが有るだけで安心感が違いました。
食後に頼むと、メイドさんが最初の一杯をついでくれて、中々雰囲気を感じる光景がそれだけで楽しかったです。紅茶とスコーンも中々美味しくて、僕の知っている秋葉原とは違う、優雅でのんびりした時間を過ごせる楽しみが有りました。お茶請けに選んだ金平糖も、フレーバーにも東方という題材にもマッチしていて美味しかったです。というか金平糖なんて何年ぶりに食べたのでしょうか?
多分、一般的なメイドカフェとは少し違った愉しみなのでしょうが、小心者の僕としては総じて都合も良く、純粋にまた来たいと思えるようなお店で楽しかったです。会計の時、メイドさんが着けていた超てんちゃんのネックレスを褒めてくれました。本当に何処でも見てもらえるな超てんちゃん…オタクは古今東西チョロいらしいので、ご多分に漏れず親近感が湧きます。メイド、これから色々行けるようになったら良いのですが。…取り敢えず躊躇なく入れるようになりたいなぁ。