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日銀の次の利上げはいつ?

昨年12月20日のnoteで私は12月18日~19日開催の日銀会合で利上げを予想し盛大に外しました。

その会合直後のnoteで反省を綴りました。

今回、植田総裁は

「春闘に向けたモメンタム(機運)など今後の賃金の動向について、もう少し情報が必要だ」

と、コメントしましたが2025年の春闘の交渉は2月から開始され、中小企業を含めて3月末までに終結する見込みです。

となると、これは最短でも3月末までは利上げが見送られる可能性が高いということになります。

2024年12月20日筆者noteより

春闘をみたいという植田日銀総裁のコメントで3月迄は利上げなさそうだとみていたら、日銀はあっさり1月の金融政策決定会合で政策金利を0.5%に引き上げ決定。

いまは政策金利1%では止まらないという見方も出ているようです。

昨年12月の日銀会合で言った春闘に向けたモメンタムって何やったん?という話で、利上げに及び腰な姿勢は年明けから一転してしまいました。

昨年末までは「利上げしちゃダメだ」と主張していた日銀ウォッチャーの岡崎良介さんも、最近はもう「利上げするんでしょうね」というようなスタンスに変化しています。

こうなってくるとフォワードガイダンスを真に受けるのもバカらしくなってきますが、私は昨年12月20日のnoteにも書いたように利上げ肯定派です。

株価が高値圏にあって、為替も1ドル150円の円安状況で0.25%の利上げすら出来ない状況は異常だと思いますし、ここで低金利政策を維持すれば更にインフレが加速しかねません。

米国でも再び消費者物価指数が上昇し始めましたし、いまのうちにある程度は利上げしておくべきでしょう。

日銀の次の利上げは?

昨年7月の利上げ後に日本株が暴落したトラウマから、暫く利上げ出来ないんじゃないかという声もありましたが、日銀は1月に利上げしました。

次の利上げはいつでしょうか?

東短リサーチの加藤さんは次回もまた半年後の今年7月の利上げを予想しています。

日銀の利上げ後の8月暴落を再確認

日経平均株価 日足チャート(kabuステーション使用)

昨年は7月利上げ直後に株価は上昇したのですが、時間差を置いて株価は暴落しました。

改めて日経平均株価の動きを確認すると利上げした7月31日の日経平均株価は575円87銭(1.49%)高。
しかし、引け後の会見で植田日銀総裁が継続的な利上げに言及したことを嫌気して翌営業日8月1日は975円49銭(2.49%)安。
その翌営業日8月2日は2216円60銭(5.81%)安。
そして歴史的な暴落となったのが休日を挟んだ8月5日の4451円30銭(12.4%)安。
これは8月2日夜に発表された米7月雇用統計での失業率急上昇が下落要因でした。

しかし、上の日足チャートを見ても分かるように今回1月24日の利上げ後の株価は殆ど下げていません。

これを見ると昨年8月の暴落は日銀利上げの影響だけでなく、需給や米国失業率の急上昇など複合的な要因が絡んだ暴落だったことが分かります。

次の利上げは5月か7月か?

今回、利上げしても市場は殆ど動揺しませんでした。
恐らくそれによって利上げのハードルは下がったでしょう。
ただ、さすがに2会合連続の利上げはないと思いますので、3月日銀会合での利上げは見送られると予想。

そして5月の日銀会合は4月30日・5月1日開催ですのでゴールデンウィーク直前。
昨年末に利上げを見送ったことを考慮すると、連休直前の利上げは見送るかも知れませんね。
となると、次の利上げは7月本命と見るのが妥当でしょう。
無論、それまでに欧米の株式市場が大きく調整していなければ、の話。

金利正常化による副作用が気になりますが、気付きがあればnoteに綴ります。

最後までご覧頂きありがとうございました。

※本noteは個人的な見解であり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。
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株式会社暁投資顧問



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