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株価暴落!その時あなたはどうする?
考えること、学ぶこと ~Thinking and Learning~
学ぶことが大切だと分かっている人はいる。
たいていのトレーダーは、少しばかり学ぶことは危険だと知っている。
時折、かなり勉強してきた人が不利になることがある。
これといった理由もないのに上昇するという一本調子の棒上げ相場では、情報に詳しい年季の入ったトレーダーは意表を突かれる。
相場に新しい人たちが参入してくるにつれ、マーケットはますます不可思議なものに見えてくる。
そんなときは、勉強していなくても成功できるかかのように思えるものだ。
もし、昔の相場を知っている人なら、相場に参加するには自分が年をとりすぎているような気になる。
理由もなく一方的に動く相場では、途方もない噂が注目されるといったことが起こりうるものだし、暫く、ときには随分と長い間、そうした状況が続く。
・・・いつも最後には、たいてい何の前触れもなく、パニックという黒騎士がやって来る。
向かうところ敵なしの、その剣の切っ先に閃光がきらり、ぐずぐず長居している人々の頭上に情け容赦なく振り下ろされる。
そのときだ、不勉強が危険極まりなかったことを改めて思い知らされるのは。もちろん、逆の場合もある。
持ち合わせるべき知識を全て学んだと自認するアナリストがいるとする。
彼らは、自分の過ごしてきた過去については熟知している。
しかし、トレーダーとして成果をあげるようになるためには、過去と現在と未来をうまく調和させなくてはならない。
相場は有為転変の世界なのだ。因果関係が同じであり続けることはない。
歴史はまったく同じように繰り返されるものではない。
まったく同じ人間が二人といないように、細部においても同じという相場などない。
一人きりで学ぶ人は、考えることなしに学んでも時間の無駄であることを、早晩、知ることになる。
・・・今回の暴落を目の当たりにし、この一節を思い出しました。
私は軽々しく暴落という言葉を使うのが嫌で、日経平均が高値から10%程度下げたくらいでは軽々しく暴落という言葉を使わないよう努めています。
しかし今回の日本株の下落、これは暴落というべきでしょうね💦
7月11日につけた日経平均の高値42426円から、きょう8月5日のザラ場安値31156円までの下落率26.5%。
因みに四年半前のコロナショック時は2020年1月17日高値24115円から、3月19日安値16358円まで32.1%の下落でした。
このときは2ヶ月超時間を要しています。
今回は3週間弱で26.5%安ですから、時間軸を考慮するとコロナショックを超える下げとなっています。
ここまでの下落を予想した人は皆無。
7月上旬には日経平均株価は夏~秋にかけて5万円を目指す!という方もいたくらいです。
私も基本的には株価のトレンドを意識しますので、7月上旬には上目線で見ていましたが、7月25日のnoteに書いたように7月12日の時点でスタンス変更。
弊社の会員様には警戒を促していました。押し目買いの助言もしていません。それどころか先週は空売りの助言もしました。
ただ、それでも短期間で日経平均がここまで下落するとは予想していませんでした。
「下げれば空売りで取れば良い」簡単にそういうことを言う方もいるのですが、言うは易く行うは難し。
2013年から続く上昇相場、急落を観てから売っても尽く担がれ焼かれる展開が続いてきました。それを目の当たりにすると、普通の人はまず急落時に売りで入れないでしょう。
何せ、昨年は空売りファンドで名を馳せた百戦錬磨の空売り投資家ジェイムズ・チェイノスが自らのファンドを閉鎖したくらいです。
休日中に色んなニュースサイトやSNSを観ましたが、ここで「売り」と言っている識者もまた皆無。
バーゲンセール、空前の買い場、実態経済はまだ何も悪化していない、落ち着いてホールド、買い増しチャンス、、、etc.
そんな言葉のオンパレードでした。
私の印象では大半が買い目線。
ですので、悲観一色ではありません。
コロナショックのときを振り返ると、皆一色に「世界経済オワタ」こんな感じでした。あの時は私も株価下落は必至と感じていました。
そう考えると今回、株価はコロナショック以上に下落していますしテクニカル的にはドン底状態ですが、市場のセンチメントはまだまだ楽観的にみえます。
何せ私も「これは幾ら何でも下げ過ぎだろう」と思ってますから(笑)
コロナショックから株価がV字回復した切っ掛けはFRBの無制限の量的緩和でした。
昨年3月のSVB破綻も預金全額保護で急落から一転急騰し、そこからタイミング良く5月のエヌビディア決算から生成AIという格好のテーマが拡散し株価上昇が加速。
・・・で、今回、暴落の引き金になったのが日銀の利上げ。
年初は“新NISA制度が株価急騰要因”という声もありましたが、結局今のリスク資産の価格は中央銀行の挙動次第で決まる虚像といえるかも知れませんね。
さて、暴落している株価ですが上述の通り、足元は幾ら何でも下げ過ぎだろうと思っています。
きょう日経VIが85まで上昇しましたが、これは誰が観てもやり過ぎ。
早晩、買い戻しを巻き込んで急反発もありそうです。
しかし、今はそのまま反発から上昇に転じるイメージが湧きません。
コロナショック時はFRBの無制限緩和が株価V字回復の切っ掛けになりましたが、そうした緩和無しではコロナショック後のような株価のV字回復は難しいのではないかと観ています。
そもそも、ここまでの株高が“やり過ぎ”だった可能性もありますが、そこは固定観念を持たずに生の市場の動きを見ながら自分なりに仮説を立てて対応していきたいと思います。
厳しい相場ですが、こういうときに最もやってはいけないのが自暴自棄になること。
相場はあすもあります。
ピンチはチャンスと言いますが、アクティブ投資家に取ってはこれは希に見る学習機会、チャンス。前向に解釈しましょう。
積立投資家の方は含み損や含み益の減少で辛い局面だと思いますが、世界の経済成長、資産価格上昇を信じて積み増すのみです。
最後までご覧頂きありがとうございました。