それって結果論だろ
暴落から一週間経過、日経平均株価はあっさり36000円台を回復。
8月5日の終値31156円から5000円超反発しました。
・・・しかし、日経平均株価が33000円を下回って推移していたのは8月5日の13時30分頃から大引けにかけての正味1時間半程度。
1営業日ないし2営業日31000円台で推移していれば話は変わってくるのですが、いまのところ31156円は幻の値と言っても良いかも知れません。
あの暴落でロスカットした、させられた投資家は少なくなかったでしょう。ただ、持っておけば良かったと言うのは結果論。
投資やトレードのスタイルは十人十色。正解はありません。
後で結果をみて、正しかった、間違っていたというのは結果論に過ぎません。
いま、投資の基本は「長期・分散・積立」と言われています。
それを懐疑視する方が良く言うのは、1990年~2008年にかけての日経平均株価の低迷。
日経平均株価は1989年大納会に38957円の高値をつけた後は、反発を挟みながら2008年に6994円の安値をつけます。
で、そう返されると長期投資家は返す刀で
「日経平均は株価指数だ。良い企業に投資していればそんなことはない。トヨタをみなさい。」
と言います。
トヨタ、1984年に200円付近だった株価が2024年3月に3891円まで上昇しています。
2024年8月14日現在2600円付近まで下落していますがそれでも13倍。
確かにトヨタに投資していれば大きなリターンになっていました。
しかし、トヨタを買ってずっと持っていれば、というのもムシが良すぎる話。
業績が低迷していた2009年や2010年も将来の躍進を信じてホールドするのはなかなか難しいでしょう。
もし、トヨタでなく日産自動車に投資していたらどうでしょうか?
日産は1984年600円付近だった株価が現在400円台で下落してしまっています。
この日産自動車の低迷を20年前に予想出来た方も皆無でしょう。
そうすると今度は
「それは個別株だからだ。だから投資先は世界、オールカントリーか米国に投資していれば問題は無い。」
という訳で、今流行しているのがオールカントリーやS&P500のETFの積立投資。
ちなみに、きょう(2024年8月14日)の日経記事によると
7月第4週、8月第1週の急落に対し、個人投資家は日本株の投信を買い向かったようです。
一方、海外株投信は
今年初めての流出超過で売り越しとなったようです。
やはり、急落を目の当たりにして投げさせられた投資家がいたようです。
この記事の最後でニッセイ基礎研究所の井出さんが
と、解説していますが、今回の暴落は2週間程度の話。
そして不況を実感出来るほど実態経済が悪化しているわけではありませんので、本当の意味で試練を超えたとは言えないかも知れません。
今回、個人投資家が買い向かったということも、市場がまだ総悲観に塗れてはいないということを示しています。
業績悪化・不況を実感し3ヶ月、半年と続く下落相場、そこでも淡々とホールド・積立を続けられるかどうか。
少し気が早いですが、2025~2026年中にはそれが試される場面が訪れるかも知れません。
私は株価のトレンドを最重要視しているのですが、7月の暴落でトレンドは崩れました。暫くは慎重なスタンスを維持したいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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