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夏の読書感想文

みなさんこんにちは!マイです。

如何お過ごしですか?

先日のブログで、

当店に置いてある又吉直樹著の「火花」を

お客様に読んでいただいた話をしましたね!

「まいちゃんも読んでみて」

と言われたので、読んでみまして、

せっかくだから読書感想文として、

ブログに感想を書こうと思います。

二人の芸人のお話し。※ネタバレ含みます!

この話は随所に

「世間」というキーワードが入ります。

一人は殻を破れず世間的な評価はそこそこに

まあまあ売れた芸人「徳永」

もう一人は、殻破りで人生を通して芸人を貫く「あほんだら」の「神谷」

二人のやり取りを通して、

「面白い」を貫こうとするが

世間的な理解をどうしても得られない神谷と、

神谷の本質と面白さを知り、

どんどん魅力にひかれていく徳永・・・。

徳永は世間から見たら、ほどほどに売れ、

テレビ出演も果たし、

成功した方に見えるかもしれません。

だが、彼は葛藤し、挑戦し続け、

最終的に相方の結婚により解散という道に

進んだなかでの漫才のシーンで

徳永は最後にこう言っています。


僕たちは二流芸人にすら

なれなかったかもしれない。

もしも「俺の方が面白い」と

のたまう人がいるのなら、

一度でいいから

舞台に上がってみてほしいと思った。

~略~

自分が考えたことで誰も笑わない恐怖を、

自分で考えたことで

誰かが笑う喜びを経験してほしいのだ。

~略~

臆病でも勘違いでも

救いようのない馬鹿でもいい。

リスクだらけの舞台に立ち、常識を覆すことに

全力で挑めるものが漫才師になれるのだ。

それが分かっただけでも良かった。

この長い月日をかけた無謀な挑戦によって、

僕は人生を得たのだと思う。


憧れ続けていた神谷みたいには

なれないと思いつつ

好きな漫才をつづけていく中で、

人生において面白さとは

何だと試行錯誤しています。

そんな作品においての語り手でもある

徳永の感情の動きに感動しました。

一方神谷に関しては、徳永とは対称的に

私には少々迷走しているように見えましたが、

本人のキャラクターを考えると

本当に素直に生きている、

ただの「あほんだら」なのだと思います。

人生においてあほんだらと世間のバランスを最後の描写は語っていて、

私たちにもそれは共感できると同時に、

「素直さ」「世間体」「羞恥心」「葛藤」など

一人の人間の心の中で起こりえることを、

あえて対照的な二人の主人公を置くことで

表現しているのに新鮮さを覚えました。

一見すると青春小説のようでもあり、

世間とは。素直さとは。という哲学的な小説でもあり、

随所に様々な魅力がある小説でした。

とまあ短いですが、

こんな感じの読書感想文でした。

如何でしょうか・・・・。

当店は本を読むかたも沢山ご来店頂ております。

私も本は大好きなので、

是非お勧めの小説などありましたら、

お声がけ下さい。

読みます!そしてまた読書感想文を書きます。

さてさて、明日8月1日(火)

藤香想は定休日です。

水曜日以降のご来店をお待ちしております!

暑い日々が続きますが、元気に頑張りましょう!

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