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ボクが横断歩道の上で、車を停車しない理由

はい、今日もとーちゃんなのだ。

今日は、20代までさかのぼろうかな。

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20代のころ、外回りの仕事が、多かった時期がある。

その時に、ある出来事に遭遇した。

それは、
横断歩道上に、車を停車してはいけない理由
が、脳裏に刻み込まれた出来事だった。


とーちゃんはその日、仕事に向かうために、赤信号の横断歩道で、
歩行者として信号待ちをしていた。

片側一車線のその道路は、少しだけ渋滞していた。

横断歩道の向こう側。
白い杖を持った男性が立っていた。
年齢は10代後半くらいだろうか。
ボクと同じように、赤信号が変わるのを待っていた。

道路を見ると、目の前の横断歩道の上に、
一台の車が渋滞のため、止まってしまっていた。

時間が刻々と過ぎ、
ついには、横断歩道の上で、
車が停車した状態で、
横断用の歩行者用信号が、青に変わった

音の出る信号機。

その、音が鳴り始めると、
道路の向こうにいる、
白い杖を持った青年が、
横断歩道上を、走り出したのだ。

あっ!!!

そして彼は、
横断歩道上で停車している車に、

激突。

転倒した。


大丈夫か!?

転んだ青年は、ふたたび立ち上がると、
横断歩道を渡りきった。

大きなケガはなかったようである。
ホッとした。


本来あるはずのない、
あってはならないものが、
そこにあったのだから、
ぶつかるのは、当たり前である。

車を運転していた人は、
この青年を、責められないと思った。


この時、思ったのは、
横断歩道の上で、停車は、絶対にダメということだ。

ボクらの中では、
「それくらい」と思うようなことが、
実は、「それでは済まされない」人もいる

そのことに、気付かされたのだ。

あれから、30年くらい経つ。

今でも、
ボクが、車を横断歩道の上で止めることがないのは、
あの日の出来事を、思い出すからでもある。

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