企業・組織の情報流通を正す事例(CRM)その1[20240207]
CRMを管理部起案で導入しても上手くいかないのだ
弊社は情報の流れを正す整体師のようなものだ。
例えば、こんな話がそこかしこに存在している。
「うちの営業は、販売予測を隠すのです」
販売状況の予実管理を実施する部署(営業管理部とか経営管理部とか名乗っているはず)は、隠せないように「CRMシステム」の導入を検討したりする。
一般的にCRMシステムとはお客さまとのやり取り(Contact)を記録する(Tracking)システムである。
受注予測も立てられるはず…と考えてしまうことが往々にしてあるが、世界中で成功した事例が皆無だ。
管理部が最前線の営業に「管理部のためにCRMシステムにあれこれと入力せよ!」
そんな命令をするのだからシステムの良し悪しではなくスジが悪いのである。
成功事例が皆無なのも納得いただけると思う。
ではこの問題を何処から紐解くのか?
営業は何故販売予測を隠すのだろうか?
もし失注した時に「ボロカスに言われるから」だ。
想像に難くない。
ちなみに、今月分の販売目標を上旬にクリアしたら「左団扇」な訳だが、当然の如く周りからやっかまれる。
それどころか「○○君の足りない分を助けてやってくれないか?」とか指示されたりする。
実に、こういう人間関係のドロドロが原因で月末締め日近くにならないと明らかにしないのだ。
凄く極端に言うとノルマ至上システムが生んだ現象なのである。
「ノルマがなくてどうやって販売するつもりだ!」とお叱りを受けそうだが、それこそ知恵を絞るのだ。
例えば、ノルマという言い方を変えて管理の仕方を変える。
少なくとも営業の仕事が「競争原理」に基づくようなやり方は変更すべきだ。
実は、人は人であるが故に「情報に縛られるから情報を制限する」という行動に出る。
ITベンダーに勧められ(騙されて)CRMシステムだけ入れても最前線の営業は誰も情報を入力しない。
情報不全の状態を解消すべく「ほぐし」を実施するのが、弊社の役割だと考えている。
パッケージを担いできて一儲けを企んでいる訳ではない。
合同会社タッチコア 小西一有
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