大量生産の果てに
会社として利益を上げるために
どう頑張ってもセオリーだけでは目標の達成が出来ない部分が数多くありました。そして6次産業化をいつかはやりたいという気持ちが漠然とあった為、ジレンマを抱えつつも牛舎新築と両方の道を叶えたいと甘く見積もり考えて来ました。
乳搾りを生業として生き抜くのであれば規模拡大路線が計画もしやすいと思います。しかし、それと並行して製品の製造や販売までやれるのかと現実的に考えると同時に事業を行う事は労力的、資金的にも厳しく、どちらも中途半端に終わってしまう可能性がかなり高いのです。だからこそ片方を選ぶしかない。僕にとってこの二社一択はとても苦しい選択でした。
諦めないから夢が叶うのでは無い。諦めない為の工夫や努力をしたから夢が近づくのである。
こんな言葉を自分自身に言い聞かせ、どうすれば良いか必死に考えました。
そこで自分なりに導き出した結論が
「個が全に与える【影響力】が非常に重要なファクターになる」
という事。
あまりにも突飛な結論で申し訳ありません。
ただ理由はあります。
物を作る人がいてそれを売る人がいて買う人がいる。
所謂、ニーズですね。これを牛乳に例えると
生乳は生産者からホクレン等に売りホクレンから各乳業メーカーへと行き加工製造されスーパー等に並べられお客様が買うというフローチャートが存在します。ホクレンは牛乳の安定供給を各メーカーに行うため生産者からなるべく安定した適正な乳価で買取をします。
ここで乳価が高くなる場合、販売小売店の価格が上がる事になります。これは需要があるからです。逆もまた然り乳価が下がる事もあります。
この需要こそ最大の要であり、需要無くして供給は成り立たないのでこの需要を伸ばす事こそが1番効率よくお金を生むシステムだと僕は考えています。
こういう事を他の酪農家に話すと大抵「それはメーカーが頑張る事」と片付けられてしまいます。(^_^;)
しかし、メーカー一辺倒に頼った結果牛乳の価格がどうなったでしょうか?
売る為に値段を下げていませんか?確かに売る為には値下げをして売った方が売れ行きも伸びます。しかし、一度値段を下げた物は中々値上げには踏み切れないものです。結果、薄利多売の大量生産という今の酪農スタイルが完成していくと僕は考えています。
この時メーカーはマーケティングは出来たとしてもブランディングはどうだろうと考えもしましたが、大手メーカーはブランディングなんてしなくても既に認知されているので商品に対するブランディングは多少しても自身の会社をブランディングする必要なんて無いと思いました。
要は、メーカーに売って貰う以上生産単価は安い事に越したことは無いので、自ずと大量生産になるという答えに辿り着来ました。
次回は
影響力とブランディング
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