今度は果たすぞ、夏の雪辱(7)
大会最終日の決勝戦は、3位決定戦が終わっただ2試合
13時からだった。行きがけに軽く昼食を購入して、
球場に向かう。今日は慌てなくていいように、余裕を持って出てきた。
「こんにちわー。」
Yくんたちが見えたので声をかけると、今年はもう何度も来ているととろん先生なので、
「こんにちわー!先生今日は絶対優勝するけんね。」
子ども達は、学校で話している時と同じような雰囲気で、
楽しみにしていてね。と、笑顔で話してくれた。
チームの雰囲気も、とてもリラックスしているのが伝わってくる。
決勝戦進出と言う事もあるし、昨日の準決勝戦では、
レベルアップした実力を、十分に発揮できたという自信もあるし、
ともあれ、大会最終日だからこれが終わればひとまずゆっくりできる。
とそんな気持ちもあるように感じた。
そんな感じで子ども達と話して、おうちの人たちにもご挨拶すると、
もうすぐ試合が終わりそうだと言う事で、お母さんたちが応援席の準備に取り掛かりだした。
ぼくもテントの設営を一緒にさせてもらいながら、
「やっぱり夏と違って、涼しいだけで、だいぶ応援もしやすいですね。」
「ですねー。日差し自体もそんなにきつくないし、やっぱり春・秋が一番ですね。」
「でも夏に応援に来させてもらってから、すっかり応援の常連になってしまって。すみません。」
「いえいえ、ありがとうございます。子ども達もね、先生が来ているときはほんとに楽しそうにプレイしているんですよ。そして、ととろん先生が学校でも声かけてくれる、褒めてくれたって、そういうのが嬉しいんですね。」
活躍する子どもたち、それを支えるご家族の方たち、
そういった場面に直接触れさせてもらえることは、
学校ではまず出会えない。話に聞くことはできても。
そうして直接見させてもらうことで、自分自身で再確認させてもらえることは、
おうちの人が全力で取り組んでいる子育てに、
少しでも貢献できる関わり方が出来るようになろう。
そういった自分自身の気持ちである。
子どもたちに一番愛情をもって、時間も制限なしに関わっているのは、
親御さんをはじめとしたご家族であることがほとんどで、
少なくともこのチームに関わっている親御さんは皆さんそうなので、
であるならば僕ら教員は、まず、そのお子さんたちが直接受け持たせてもらっている間、
楽しいと思って毎日学校へ行き、成長したなと感じるような関わりができるように、心掛けないといけないな。
そういった、自分自身の働き方としての軸の真ん中を、
もう一度再確認させてもらえるのは、
このチームが本当に、応援させてもらっていて気持ちがいい人ばかりだからだった。
さぁ、今日が僕が応援できる最終日。
精いっぱい応援するぞ。