バレンタインデーのお返しは(2)
そんな、毎年のバレンタインデー、お返しは一か月後のホワイトデーに。
と思って過ごしていると、ホワイトデーの時期は、
ちょうど卒業式間近になり、それどころではないほどの多忙感に追われて、
すごく疲れた失敗を経て、お返しはバレンタインデー即日に、
という感じにするようになった。
手作りのラッピングの生チョコ風のチョコレートや
ビスケットにチョコレートを絡めたビスチョコ
子ども達の、絶賛手作りのお菓子は、お家の方と作った本格的なものから、
もう、プーさんも逃げ出しそうなくらい激甘なものまでさまざまだが、
一生懸命作ったんだろうなと言うのはどれも共通して伝わってくる。
【友チョコ】なんてものすっかり浸透しているので、
女の子の中で「本命に渡すぞ!」と意気込んでいる子もあまり見ないし、
男の子も、何なら男女関係なく【友チョコ】交換しよう、
と、盛り上がっているのも、当たり前の光景になっている最近だ。
そんな中で、何をもって10倍とするか、
大人基準と子ども基準は違うと思うので、僕は量で10倍と感じるように。
を基準にお返ししている。味と、安全性は満足してもらえる前提で。
小さい袋のチョコッとチョコには、8分の1カットで。
両手で入るくらいのラッピングチョコには、4分の1カットで。
両手からはみ出るどっさりチョコや、大きい箱チョコには、1ホールで。
毎年4・5ホールお返しで焼く。
作り方は、材料をしっかり混ぜたチーズ種を、
リッツクラッカーを砕いた生地で土台とふたをして挟み、
180℃のオーブンで50分焼いて完成する。
しっかり火が通っているのと、
食材が、クリームチーズ、卵、砂糖、小麦粉、
ホイップクリーム、レモン果汁なので、
アレルギーのない人には絶対安全の、無添加食材だけで出来る優れものだ。
そしてこのチーズケーキは、幼い頃から母が作ってくれたレシピでもある。
高校生から一人暮らしになった自分が、折に付けて無性に恋しくなる味で、
自分にとっての母の味のこのチーズケーキ。
独り暮らしをするようになって、母にレシピを聞き、
それ以来約30年、自分で食べたくなる時に焼き、
知人や友人のお祝いやお見舞いになると焼き、
そして先生になってからは、
運動会で職員のお昼ご飯のデザートに差し入れたり、
バレンタインデーのお返しになったりと、大活躍のレシピになっている。
チーズ種を上下リッツ生地で挟んだ、巨大リッツサンドのようでもあるが、
中は全部チーズ?!と思うくらいにしっとり感とずっしり感がある、
ニューヨークチーズケーキタイプのベイクドチーズケーキだ。
そんな自慢のチーズケーキ。お菓子作りの話題で盛り上がるときに、
いつも説明するのだが、そのお返しをゲットするために、
ついに、男の子も参戦してきたのが、
『意地悪で、面倒くさくて、しつこい先生』の回の、
5の2の子ども達のときだった。