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二学期始めの大雷落ちちゃう事件(1)
夏休みの終わりは二学期の始まり。
6週間の夏休みが終わり、久々に顔を合わせる2学期最初の日は、
朝一番に始業式がささっと終わり教室に戻ったら、宿題の確認が始まる。
「はい、じゃあ、このかごには、課題プリント綴り、こっちが音読・お手伝いカードね。それから、作文はこっちで、書写の課題をやってきた人は、こっちのかごに入れてください。」
とにかく長い休みで6年生。今年の学年では宿題はだいぶ多かったと思う。
「・・・・後、自由工作科自由研究はひとまず隣の教室に並べるから持っておいで。それからあとは・・・漢字ノートだ。漢字ノートはこっちのかごに出してね。」
始業式の午後は、会議など入れてくるともう頭にくるくらいに、
とにかくこの大量の宿題の丸付け、チェックに忙殺される。
今日は午後からの会議は予定されていない。
夏休みのことはもう一日でも早く切り上げて、
二学期の通常のリズムで毎日が動いていってほしい。
そのためにもう子どもが帰った後は全力で取り組む。
そんな気合を心の中に秘めながら、子ども達と確認を済ませていく。
僕の宿題と忘れ物についての考え方は、学級が始まる初日に子どもたちに伝えてある通りで、
それは平日の宿題でも、夏休みの宿題でも変わらない。
夏休みの宿題は、量が多い分、若干猶予を開ける必要はあるが、
先に話したように、もうこの課題のチェック自体をいち早く終わらせたい。
その気持ちもあるので、いつまでもだらだらと先延ばしにするつもりはない。
初日の今日忘れた宿題については、まず確認する。
「もう終わっているか、もうすぐ終わるかの状態で明日持ってこれるなら明日提出しなさい。実はまだ終わってませんであれば、今週、今日が火曜日だから今週中にきちんと終わらせて、来週の月曜日までに提出しなさい。二回目の締め切りまでは、叱るつもりもないので、いつまでに提出できるか、自分で考えて申告を。」
そうすると子ども達は、
「じゃあ、今日忘れた作文は、月曜日までに持ってきます。」
「自由研究はもう完成しているので、明日持ってきます。」
と、忘れたものをいつ持ってくるかを自分で判断して申告する。
ぼくはチェック用の名簿に、子どもたちがそれぞれ設定した日付を、
自分で決めた第二回の締め切りとして、ここまでに提出できればいいよという姿勢で、子ども達の忘れ物確認を終えた。
そりゃ、長い休み、沢山用事もあっただろう。
だが一方で始業式に全部をきちんと計画的に終わらせている子も3分の2以上いるので、
提出できない、やってないは、やはりきちんと指導する。
その辺りのメリハリはちゃんと日頃から示しているので、
子どもたちのほとんどの提出物は、第二回の締め切りまでに提出されて、
チェックして返却するのも滞りなく済んでいったのだった。
しかしそんな中、6の4の宿題提出についての、
大胆不敵なごまかしの事件が起こったのだった。