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6の4の大王は誰になる?(3)
「おはよう、みんな手伝って、手伝って。」
朝からくるなり、僕は大量の画用紙を子ども達の前に拡げた。
画用紙には、縦3横7列のカードが印刷されている。
「むらからくにへ」ゲーム用のカードだ。
「おおお!これが、もしや!」
子ども達は、いいよいいよと、我先に画用紙を持って行ってくれて、
朝のホームルームの時間はゲームのカードづくりとなった。
「米 100、米200、、、これ米カードばっかり。」
「こっちは武力100,武力50,武力250、、、武力カードみたい。」
「おお、何だこれ!渡来人カードは色々種類があるよ。」
画用紙を切りながら、子ども達もゲームがどんなものかを想像していく。
印刷してきた画用紙はざっと100枚、カードにして2100枚になるのだが、
33人でゲームをするとなると、間違いなくそれくらいは要るだろう。
いや足りるかどうか不安になりながら、カードづくりは進んでいった。
「ありがとう。みんなで切ってくれたから、あっという間にカードができました。じゃあ今日の社会は、『むらからくにへ』ゲームをやりましょう。」
イエーイ、と子ども達はノリノリで大盛り上がり。そんな中で続けていく。
「まずはルールを説明するね。」
〇むらからくにへゲーム
これはクラスの全員がそれぞれのむらとなってゲームが始まります。
さいしょ、むらごとに2枚カードを引いておいてください。
・米カード・・・そのむらの貯え、1000米で一枚カードを追加で引ける
・武力カード・・・そのむらの武力、いくさになった時は大きい数字の村が勝つ
・渡来人カード・・・渡来人カードに書かれている内容が、特殊効果を発動させる、カードをさらに引けたり、いくさの時に効果を発揮する。
ゲームの進め方。
①・すべてのむらの長(子ども自身)がサイコロを振ります。
1・2・3・4の出目の時は、山からもう一枚カードを引いて村の力を増やせます。
5・6の出目のときには、自分の隣周りのむらに、「いくさ」をするか、村を「統合」するかの交渉ができます。
②「いくさ」の場合・・・いっせーので見せ合って、持っている武力カードの合計で大きい数字の方が勝ちです。同じ場合は、それぞれ山から3枚ずつカードを引いて、元の数に3枚を合わせた数が、大きい方が勝ちです。ですがいくさなので、負けたほうの武力カードと渡来人カードはすべて山に戻り、勝った側は、負かしたむらの米カードのみ受け取ることが出来ます。
「統合」の場合・・・二つの村の、武力、貯えを合計して、二人とも生き残ります。その時、武力が大きいむらとして大きくなっていきます。その際、知識としての渡来人カードも効果をもう一度発揮できる状態で合わさった村のものとなります。
5・6の出目のときには、いくさか、とうごうか、どちらかを選択しないといけません。
③・米カード1000以上のむらが、山からカードを引きます。
④・③の状態完了までを全員が確認したら、次のターンの①にもどります。最後の一人になった時のむらの長が、くにの大王となります。
「さぁ、6の4の大王は誰になるのか、やってみよう。」