よこはま~、たそがれ~ 四分の四
We are the last fifty-one!
日曜日
とうとうこの日が来てしまいました、千秋楽!
ユナイテッドシネマ・みなとみらい オープンイベントとして
4月26日から特別上映されていた『トップガンマーヴェリック』も
5月16日が最終日となります。
16日は木曜日、すなわち平日ですが
最終日までしっかりレイトショーでの上映もやってくれていますので、
最終日の中でも最終上映回!
みなとみらいでの(とりあえずの)見納め、当然行きます。
これまではScreen 7での上映がほとんど、
56座席のキャパシティで、みなとみらいでは中型サイズのScreenです。
最後くらいは298座席の、みなとみらい最大であるScreen12で
やってはもらえないかと期待するが、
残念!最後もScreen 7でした。
ですが大スクリーンでの圧巻の映像だけが、
映画の見どころではありません。
最近の考察で、言語によって伝わる情報の差が
意外と大きいことが分かったので、
今度は英語の音声に注目、いや傾聴です。
といっても英語のリスニングは全然自信はないのですが・・・
苦しくったって、悲しくったって
シアターの中では平気なの
スピーカーがうなると胸が弾むわ。
レシーブ、 トス、 スパイク(ハイ!ご一緒に)
プリーズ(please)、ディス(this)、スピーク(speak ‐more slowly)
ワン、トゥー、ワン、トゥー アタック!
だけど涙が出ちゃう。日本人だもん!
これを思いついたのは12日、日曜日の上映を見た後です。
急にリスニングが上達するわけもなく、どうしよう!
な~んのた~めに字幕版を観て
な~にを英語で言ってるのか
分からないま~ま終わる
そ~んなのは嫌だ
忘れないで”so V S”(倒置)、間違わないで時制、
だから僕は聴くんだどこまでも
だがしかし!
英語を聴いてもわからないものは、何度聞き返してもわからないもの。
あるとき急に、”わかった!”などと閃くことはめったにないのです。
もし聞くだけで英語がスラスラ理解できるようになるなら、
NHK英会話のテキストなど買わずにラジオだけ聞いていればいいのです。
ん~、テキスト TEXT 文章。
そうだ!その手があった!
そうこれまでもロゼッタストーンの調査などのため、Amazon Primeで
何度も英語音声+英語字幕で文章を確認しているではないか。
さながら期末試験の前の高校生のように、テキストを見ながら
一夜漬けで勉強しようではないか!
一夜漬けといっても、決戦は木曜日!
まだ月曜日から水曜日まで準備期間は3日間もあります。
月曜日
会社から帰って、寮の食堂で晩御飯を食べる。
食堂のおじさん。いつも美味しいご飯をありがとうございます。
特に今日はトンカツ。お腹がいっぱいになり眠くなるが、
寝ちゃあイカン!寝るなー!死ぬぞー!
と八甲田山で遭難したかのように自分を鼓舞し、
Amazon Primeで英文テキストを見ながらの、
英語リーディング‐リスニング混合トレーニングを開始。
本日はおおよそ半分まで、映画前半の観賞、いや学習をやりました。
『トップガンマーヴェリック』は2時間6分のコンテンツなので、
半分といえば約1時間で見終わったのかと言えば
そんなわけ!
たとえ英語字幕が表示されているといっても、
しゃべりは早いわ、発音は英語だけに英語っぽいわ、
一度では聞き取れないところ多数。
再生を一時停止して字幕を読み返し、知らない単語を調べたりした後
再び巻き戻して確認。やっぱり聞き取れないところはもう一度やり直し。
なかなか簡単には進みません。
これを聴きながらストーリーを楽しむとは!
さすがネイティブ
餅は餅屋、英語は英米人!
自分の英語の実力がどのくらいかというと、そういえば、
こんなことが有りました。
(また話がそれた)
まだ父親が元気だった2016年夏。
トトム一家とトトム両親とでハワイへ行きました。
ディズニープリンセスの絵が描かれた浮き輪をつけたポコぞうと
ホテルのプールで遊んでいたところ、
5歳くらいの金髪の女の子が近づいて来る。
とりあえず、ハローって言ってみたんですけど、
その女の子、浮き輪の絵を見て、『ポゥルゥィンスェ~ス!』と一声
(これが正しい表記かどうかわかりませんが、
このくらい書きたいくらいの衝撃!)
『今この子、プリンセスっていった?いったよね?英語うまっ!』
とポコぞうと顔を見合わす。
もぅ、5歳の幼女に圧倒的に負けるくらいの実力なんですよ。
マーべリック、いやトム・クルーズの英語は非常にきれいで
まだ聞き取りやすい方なのですが、
ジェニファー・コネリーはかなり早くて抑揚が少ないので
聞き取るのが難しい。
でも一番わからないのはぺイバック(役者誰だ?)
ペニーとは逆に抑揚が大きすぎるというか、
英語の滑らかさがないというか、
(5歳児以下の身分で文句つけてスミマセン)
字幕を見ながらなんど聞き返しても、ほとんど聞き取れない。
こいつの事は忘れよう。
そんなこんなで苦労していると0時を過ぎたので、もうギブアップ!
というか次の日はいつもより30分くらい早起きして出張でした。
寝過ごしたら大変。おやすみなさい。今日の日はさようなら。
火曜日
少しだけ早起きして一泊の出張に出発。
仕事の後ホテルの部屋で、昨日の続きをやるつもりでしたが、
不測の事態が発生!
確かに最初から面会相手の方と会食をする予定があったのは確か、
でもお酒はほどほどに、軽く食事しましょうという話だったのです。
しかしフタを開けると日本酒を勧めるのが上手な方がおりまして、
なんと出てきたのが三重県の清酒『作(ZAKU)』
”未だ未完成であり、日々試行錯誤を行い進化し続ける。
そんな想いが込められたネーミングのお酒です。”
ということですが、絶対違うでしょ!
もう全国のガンダムファンに向けて贈るお酒としたいいようがない。
ということで、話が盛り上がり、
ガンダムからアニメ、映画、
そしてトップガンマーヴェリックを31回観たという話などしているうちに
お酒も進み、ホテルに帰ってすぐにバタリ。
水曜日
出張先での仕事を終えて、新幹線で帰途につく。
大丈夫!
新幹線での時間を眠りこけたりして無駄にしないように
Amazon Primeでトップガンマーヴェリックを
スマホにダウンロードしているのです。
まちがって4Gで接続して、データ容量を浪費しないように
念のため新幹線なのにフライトモードにして、ワイヤレスイヤホンを装着。
新幹線に乗っているうちに映画後半の英語学習をやり切る。
やったぜ、これで明日の32回目鑑賞の準備は整った!
と思ったのですが、よく考えると前半を学習したのは月曜日。
すでに中一日開いており、明日の自分にとってはもう3日前の記憶です。
うーん、さすがに1回勉強しただけでは
しっかり記憶に残っている気がしない。
よし明日もう一度前半の復習をしよう。
木曜日
昼休み、お昼ご飯の後眠くなるのを必死でこらえて会社の自席にて
映画の冒頭から復習。
さすがに30分程度では映画全体の4分の1までも進まない。
仕事が終わって、ユナイテッドシネマのあるMark isへ移動しても、
映画館のロビーで入場開始となるまで学習の続きができる!
上映開始時刻10分前にScreenが開場。
ここまでか⁉
とりあえずScreenに入る。
これまでの観賞の経験から絞り込んだベストポジション
B-4の座席にすわるが、最終上映だけあって今夜は上々の客入り。
両隣前後ほとんど席が埋まってきてます。
ご存じのように、映画本編が始まるまでしばらく幕間が
続くのですが、特に場内の照明が明るいうちは
映画予告編ではなくコマーシャルがほとんど
周囲の人にも迷惑はかかりますまい。
まだ行ける。ギリギリまで学習を続けるトトム。
隣の人も、こんな時にスマホなんて見なくても、と
眉をひそめたかもしれませんが、
まさか映画が始まる直前に今から観る映画を、
食い入るように見ている奴がいるとはよもや思うまい。
ここまで来るとまさに期末試験で英語の試験開始直前
10分休憩まで必死で頭に単語を叩き込む学生そのもの。
さすがに場内の照明が落ちると、これ以上はマナー違反
ここまでです。
復習できたのは渓谷間低空飛行訓練開始のところまで
だいたい開始から50分くらいのところでしょうかね。
さぁ、運命の32回目鑑賞開始
いつもの通り、パラマウントの山から始まります。
続いてゴーン、ゴーン、ゴーン、ゴーンの鐘の音で始まるオープニング曲
Main Titles(You've Been Called Back to Top Gun)。
前作の”Top Gun Anthem”のオマージュです。
何度観ても、わくわくするオープニングですねぇ。
でも始まったら終わってしまう。
みなとみらい最後の上映が終わってしまう。
始まって欲しいような、ほしくないような。
この鐘の音が108回続けばいいのに!
そんな心の中の小さな葛藤をよそに
やはり始まりました。
それで、肝心の英語は聞き取れたのか?
まぁ、それなりに。ですね。
さすがに日本語のように耳から自然に流れ込んでくるには程遠い。
むしろ先に(ここはどんな事言っていたかな?)と
前もって英文を思い出しつつ聴く感じです。
時にはあれ?今なんて言ったんだっけ?と聞き取れず
なんというシーンだったかな?と後から思い出そうとしたり。
う~ん。思ってたのと違う。
もっと優雅な映画鑑賞を目指してたのに。
でも復習として2回目の学習をした前半はまだ良いほう
後半になるともう、メロメロ。
受験生諸氏、やはり勉強は最低2回、理想的には3回くらい
繰り返し勉強するのがよさそうですよ。
最後の鑑賞をそんな見方をして良いのか⁉
良いのです、必ず次につながるはずです。
次といわず今回の観賞で得られたものをご紹介。
といっても今回はトップガンマーヴェリックの謎解きは無し。
ただ単に『この英語のセリフいいな。』
と記憶に残るいくつかのシーンを気持ちの
おもむくままに書いてみます。
ついでに本当に記憶に残っているのか、
何も見ずに書いてみて、後から答え合わせもしてみよう。
シーン番号はやっぱり『よこはま~、たそがれ~四分の一』
をご参照ください。
① シーンA2
Thumbs for engine!
ダークスターの異名を持つ極極超音速飛行実験機の
エンジン始動時のホンドーのセリフ。
管制室で機体からテレメトリックで送られてくるデータを
確認するスタッフに、
”エンジン始動に対して問題がなければ、
親指をあげて(Thumbs UP)、知らせろ”というところ。
さて答え合わせ。
むっひゃあ~!
Thumbs for taxi. ×
でした。
当然『ヘイ、タクシー』ではなく
エンジンの始動後、滑走前の確認だったのね。
そらそうか、エンジンを始動しないとまともなデータは取れないし。
しかし、こういうほとんど単語を並べたような短い文で
適格に情報が伝えられるところが英語の特徴だな。
吹替えだと、『滑走許可を』だったもんね。
躾の厳しい家庭なら、
『ママ、スギ花粉!』『ママはスギ花粉じゃありません』
(この会話は実際には存在しません)
とか言われるがごとく、意味がわかっていたとしても
『”滑走許可を”どうするっての?』て怒られそう。
かといって直訳すると『滑走のために親指!』ってなるしね
②同じくシーンA2より、
Runway and sky are yours.
これかっけぇ!
もう英語に対して日本語のボキャブラリーが追い付かない。
sky are yoursのところは割と聞き取れてたんですけどね。
Runway andから繋がっていたのか。
こんな場面、日本語なら『滑走と離陸を許可する』
くらいが適当なんでしょうが、如何にも事務的。
それに対して『滑走路と大空はあなたのもの!(直訳)』って
ロマンチック過ぎやぁしませんかね。
でも英語では無生物主語の文章を普通に使うし
トップガンマーヴェリックでも、トマホーク発射シーンで
マーベリックにDicision is yours(判断を委ねます)といって
発射タイミングを任せていたので、
以外と普通の感覚でこういった文章を使うのかもしれない。
ただ日本人からいうと、”大空はあなたのもの”だなんて、
一気に”天空のエスカフローネ”気分になってしまいます。
それよりも答え合わせ答え合わせ。
ドキドキ、一番気になるのがskyの前に定冠詞theが付くのか?
それとrunwayとskyで主語が二つのモノなので
動詞は複数のareでよかったっけ?よかったんだよね!
正解
the runway and skies are yours. ×
be動詞の人称はあってたけど、theが付くのはrunwayで、skyが複数形とは!
う~ん、その気持ちがわからん!
③ シーンB2
Your reputation preceeds you.
『お噂はかねがね』である。
Amazon Primeで勉強したとき、どうしてこの英文が
日本語吹き替えの”評判は聞いているよ”になるのか?
と小首を傾げたのですが、なるほど無生物主語!
あなたの評判はあなた自身よりも先に進んでいる。
=本人に会う前に噂を聞いて知っている、ということなのか!
英語はおもしろいなぁ。
いつどこでチャンスがあるかわからないが、今度使ってみよ。
あっ、トム・クルーズに道端で会った時などに。
日本語で『お噂はかねがねお聞きしています』などというと、
ビジネスシーンで名刺でも差し出しながら(社交辞令かもしれないが)
相手を褒める感じの言葉なんですが、やっぱり英語でもそうなのだろう。
マーベリックがそう言われてちょっと顔を緩ませて
『どうも』というと
『褒めてるんじゃない』とサイクロン。
サイクロンは確信犯ですな。
答え合わせ
Your reputation precedes you. ×
綴りが一か所間違ってる!
④ シーンC
Let’ not start this time.
Bar Hard Deckでマーベリックがペニーと再開した時
ペニーが『三行半』を突き付けるセリフである。
いや、正確に言うとこの時は付き合っていないので
”別れる宣言”ではない。
もっと言うならばデートに誘われてすらいないのに、
マーベリックの目つきからピッキーン💡と感知して、
『デートに誘っても無駄!』と切り出すのだから
なかなか自信家?と思うのだが、
実はマーベリックのことが好き好きラブリーちゃんで、
”誘われてからだと断わる自信がない。”
と考えての予防策かもしれない。
It always ends the same with us.(終わりはいつも同じ)
(マーベリックがパイロット稼業に打ち込み過ぎて破局してしまう)
ということで、拒絶するわけなのですが
日本語吹き替えだと『もう懲りたの!』というそれなりに
ネガティブな表現。
ところが英語では”Let’s”という(~しよう)、
あるいは2語目まで含めても”Let's note”(~しないようにしよう!)
というポジティブ感あふれる言い出しです。
日本でレッツといえば思いつくのは
レッツゴー三匹か、レッツコンバイン
あるいは
レッツキッスで始まる坂本九のジェンカくらいなのですが。
そして前にいった言葉のendsに対応させた動詞startを選んで
(endはbadなので、startしない)と伝える所とあわせて
こういうのが洒落た男女の会話というものなのだろう。
さて答え合わせ
Let's not start this time. 〇
やりましたやっと正解。
⑤ シーンC
Overboard!
放り出せ~!
みんなのビール代が支払えなかったマーベリックが
バーの出入り口から放り出されるときに
全員が叫んだセリフです。
たったの1単語なのに、なんて言っているのか
毎回聞き取れなかった言葉です。
酔ったうえに、全員で叫ぶから聞きづらい、
『オーライ、ワット』にしか聞こえなかった。
なるほどオーヴァーボードか。
overboard 『船外に』という意味の副詞ですが、
放り出せという、今回のシチュエーションに合うように補えば
”Throw him overboard.”ということなのでしょう。
それでも店外であって船外ではないのですが、
"welcome aboard"でお迎えして、放り出す時は”overboard"
なのだから、辻褄はあっている。
答え合わせ!これは間違えようがないでしょう。(ドキドキ)
Overboard! 〇
よしもう少しで正答率が50%に戻るぞ。次行ってみよう
⑥ シーンD-1
His exploits are legendary.
凄いですね。生きながらにして
これまでの功績が既に伝説になっているんだ。
マーベリックがトップガンパイロット達と初めて顔合わせする
ブリーフィングでのウォーロックことベイツ少将からの紹介です。
実は初顔合わせではなくて、Bar Hard Deckで
マーベリックのOverboardに加担したハングマンやペイバックが
きまり悪そうな顔をするところは、シチュエーションは違えど
見事に前作をオマージュしています。
そりゃあ、”伝説”を放り投げたんだから冷汗くらいかくだろう。
後にハングマンとコヨーテが基地の談話室で
歴代トップガン訓練生の写真の中に
若き日のマーベリックとグースを見つけた時
コヨーテはマーベリックに対して”the man, the legend"と言います。
ウォーロックによるマーベリックの紹介で聞いた
この言葉のインパクトがよほど強かったのでしょう。
答え合わせ。
His exploits are legendary. 〇
よかった正解でした。
ネイティブからすると明らかに違う発音なのかもしれませんが
ラリルレロ系は ”r” と ”l” 、どちらが正しいか悩みますが
exploitsに関しても全く自信がなかったので、二つに一つ!
でもexpに続くとすれば
ロレックスexplorerと同じ”l”の方が勝算があると考えて”l”を選択!
⑦ シーンF-3
This operation can be flown by the man like Maverick, or lose by the man not like.
渓谷を低空飛行で通過する訓練で、ルースターが慎重に飛び過ぎて
設定時間を1分もオーバーしてゴールしたことに対して
ハングマンが批判するところ。
こんなこと言ってたっけ???と思う方。
するどい!
すみません。全然英文を覚えていなかったのですが、
このセンテンスはご紹介したいので、
無理矢理答えをひねり出して書きました。
テストでも全く答えが浮かんでこないときに、
空白で答案用紙を提出するのは癪なので
何か適当に書いて、結局玉砕する事ってありますよね。
ここは正しい英文がないと話が進まないので早速答え合わせ。
On this mission, a man flies like Maverick here,
or a man does not come back.
でした。 はい×ね。全面的に間違ってる。
でもイメージは、残像程度は感じられたでしょうか?
日本語吹き替えでは
『これはマーベリックみたいに飛ぶ男じゃないと
生きて戻れない任務なんだ。』
そして、続いて
『ゴメン、悪気はない。』
といってますが、
そんなに嫌味な言葉とは思えないのです。
しかし英語では”No offense intended”
offenseには無礼や侮辱の他に攻撃という意味まである。
えー、そこまでか!
確かに、マーベリックがルースターの飛行結果に対して
『何故死んだ?(不合格)』と聞いた時から
フェニックスは
『1分オーバーしたけど、ターゲットには彼だけが到達したんですぅ』
ウルルン。て感じでルースターを援護してたのに対して、
ハングマンは
”You're not flying fast enough!(十分な速さで飛んでなかったろ!)』
と一刀両断。
でもハングマンの態度は、むしろ”良くないことははっきり指摘する”
必要なものだったと思うし、
それでもルースターがマーベリックに対して
ゴチャゴチャ言い訳しているので、このくらい言っても
全然おかしくないように感じるのです。
しかしハングマンの言葉に応じるようにBoBも
『その割に棘があるよね』と突っかかります。
Baby on Boardと言われた腹いせか?
Baby overboaredといわれるよりはマシだろう。
何が”棘”なのか、これはずっと疑問だったところですが、
英語を見るとなんとなくわかるような気がします。
一言で”マーベリックのように飛ばなければ生還できない”
と言えば、ハングマンの意見というよりも
割と客観的で公平なアドバイスのように聞こえますが、
英語だと、まず
On this mission, a man flies like Maverick here
と言ったあとにorで続いて
a man does not come back.
と二人の男を登場させて対比している。
要はこのミッションに参加するのは
マーベリックのように飛ぶ男か
あるいは(マーベリックのように飛べないので)
生きて帰ってこれない男の
どちらかだ。という言い草です。
どうです?正論は正論だけどそんな言い方しなくても。
と言いたくなりました?
この時はまだ、マーベリックはあくまで教官であって出撃することには
なっていないので、前者は自分(ハングマン)であり
後者はルースター、お前だ!という気持ちが十分感じ取れる。
ずいぶんとハングマンの立ち位置が悪役側に傾いてきました。
⑧シーンG
The Navy need Maverick.
The kids need Maverick.
That's why I fought for you.
That's why you are still here.
ここは誰もが認める名シーンですが、
3行目が今一つ自信がなかったんですよ。
日本語吹き替え版だと
『だから俺は戦ったんだ』と言っていると思うのですが
アイスマンは咽頭ガンで声を出すことすら苦痛だということで
声はかすれていて、若干聞き取りにくいし
日本語字幕は
『だから君を推したのだ』となっているので、
”フォート”で推薦するみたいな単語あったかな?
と迷いが生じるわけです。
なるほど、fought, fightの過去形ですね。やっぱり。
ここは、最後に(みなとみらいでの一連の観賞のと言う意味で)
自信をもって大感動できたシーン。
31回目鑑賞をした12日の日曜日には続けて『トップガン』(1986)を
観ていたこともあって、
マーベリックにとってアイスマンとは最初から性格は合わず、
グースの死んだ事故でも因縁があったのに…
確かにアイスマンは最後にマーベリックに救われて、
勢いで『ウイングマンにしてやる』って言ったんですけど、
アイスマンはアイスマンでマーベックとグースの息子のルースター
そして(パイロット軽視の方向に傾く)海軍の行く末のために
戦って来たんだなぁ。と感慨もひとしお。
いくら大将で艦隊司令官とはいえ、周りと違う事をするのは
大変で、司令官の権限で『推したのだ』
と簡単にできることではないのです。
答え合わせ。
これは間違えようがないだろう。
The navy needs Maverick. ×
うっ、navyは固有名詞でないので大文字にしなくていいのか?
ううっそして動詞は三人称単数のs、そうでした。
受験生のみなさんケアレスミスに要注意。
The kid needs Maverick. ×
なるほど、ルースターは一人なのでkidsでなくkidか、
確かにな、
でも子供の事をキッズなんていう日本の外来語文化が悪いのです。
That's why I fought for you. 〇
一番大切なセンテンスは正解。
That's why you’re still here. 〇
you areとyou’reは聞き取りは同じで表記の問題なので正解でいいでしょう。
先生。これって部分点もらえるんですか? トータル×よりの△かな?
⑨ やっぱりシーンG
This is a nice time.(aっているっけ?ドキドキ)
Let's not ruin it.
アイスマンとの会話の最後に
ところで俺とお前どっちがいいパイロットだ?
と聞かれたときの、マーベリックの答えです。
日本語字幕は
『いい時にヤボな質問だぞ』
で、こっちこそ、
『いいシーンにヤボな”字幕”だぞ』と言ってやりたい。
ヤボ
である。
どちらかいいパイロットか質問すること自体は良いのである。
アイスマンとマーベリック。
単なる仲良し友達ではなく、
いいライバルであるからこその友情なのだから。
早々に現場のパイロットから軍幹部に移り、
エリートコースを歩んできたと思われるアイスマン。
今も現役のマーベリックと比べれば、
自ずと答えはわかっている事。
それでもなお
『どちらが良い軍人だ』ではなく、”パイロット”という言葉を選んだ
アイスマン。
やはり公務としては、自身の手腕の影響範囲がより広い幹部コースを選び
やれることを精一杯やってきて悔いはない気持ちなのでしょうが
それでも個人的には、
マーベリックとともに大空を飛んだパイロット時代が
最も大切な記憶である。と言っているのである。
(司令官として)戦ったんだ。
(=やるべきことを、やりきったんだ!)というセリフの後だけに
なおさらグッとくる言葉ではありませんか?
むしろ難しいのがこの質問に対する答え。
それこそ『ヤボな質問だ』、などというヤボな答えはできない。
『現役の俺に決まってるやん。』
とも
『お前は良いパイロットだったけど、早々に引退したからね。』
とも言えないし、
当然、『アイスマン、お前の方がいいパイロットだ』
などと心にもないことを答えるのはもってのほか。
さぁどうする?
Let's not ruin it.
再び出た!ペニー直伝の”Let's not.”
これまでの良い時間をぶち壊さないようにしようぜ!
(だって答えると”俺だ”って言わないといけないのだから)
で言外に”俺だ”とはっきり答えているんですね。
いいですね。感動です。
アイスマンも本当は自分もパイロットを続けていれば
自分が勝っていたという気持ちがあったかもしれないですが
マーベリックが現役で飛び続けられるように、いろいろと
骨を折って来たことに対して、
マーベリックが”自分のほうが良いパイロットだ。”という
気持ちを示してくれたことに対して満足したのではないだろうか?
ここは日本語吹替えの
良い雰囲気なのに、ぶち壊したくない。
も秀逸です。
答え合わせ
This is a nice moment.
Let's not ruin it. ×
Oh, No!
timeじゃなくてmomentかぁ。
⑩ シーンJ-2
You can't save it. Eject, eject.
ポップアップ爆撃訓練で,
バードストライクに遭いエンジンが2基とも死んで、
F-18がコントロール不能になった時に、フェニックスに呼びかける
マーベリックの言葉です。
日本語は吹替えも字幕もほぼ同じで
『機体は捨てろ、脱出しろ。』
なんですけど、国民の税金で作られた高額な機体を
なんとか助けようとしているフェニックスに
機体を”捨てろ”という罪の意識を伴う言葉で指示しても
『私は、なんとか助けようとしているのよ!』と
素直に聞けないかもしれない。
機体を救う事は、教官から見ても到底できそうにない!
You can't save it.
だから脱出しろ。
というのは人を動かす良い伝え方ではないかと感心いたしました。
正解は
You can't save it. Eject, eject! 〇
最後の!の違いくらいは大目に見ていただきたい。
⑪ シーンM
You'll find the way. I know you will.
マーベリックがサイクロンから教官を降りろと言われ
一生懸命、この訓練を続けることの必要性を説明しようと試みますが
”That's all”(これ以上、話すことはない。出ていけ)
とサイクロンはけんもほろろ。
肩を落としてやってきて、『除隊する』というマーベリックに
ペニーが掛ける言葉です。
これまで窮地で何度も助けてくれていたアイスマンを亡くし、
八方ふさがりの状態で、ペニーに相談されても、
正直どうしようもないのですが、
ペニーは無責任なアドバイスはせず、ただ
『あなたは、きっと答えを見つけられるはず、あなたなら。』
と声を掛けるのです。
何も根拠はなくても、ただマーベリックを信じる
というペニーの気持ちに触れたことで、
マーベリックは最後の賭けにでるのでした。
それとfind the wayというと、
どうしてもこの曲を思い出してしまいますよね。
正解は?
But you'll find a way. I know you will. ×
Butはその前のマーベリックの『どうしたらいいか分からない。』
をうけての接続詞ですが、theではなくてaかぁ。
中島美嘉にひっぱられたか!
決まった一つの道ではなく、道がいくつあるのか分からなくても
何かの道を探し当てることができるという感覚なのかなぁ。
この辺り一番、ネイティブでない我々には感覚的にわかり難いところ
なんですね。
⑫ シーン P-1
This is where you belong.
Make us proud.
where I belong、私の属する場所
というフレーズはそれまでも出て来ています。
ダークスターを勝手に飛ばしてケイン少将に怒られている時に
なんで未だに昇進も退役もせず、パイロットやってるんだ?と聞かれて
マーベリックはI’m where I belong, sir と答えてます。
パイロット=いるべき所、しっくりくる
サイクロンからこの作戦で教官をやるように言われ
それに難色を示すマーベリック。
以前もトップガンで教えていたじゃないか?と言われると。
今度はIt's not where I belong.
教官=いるべきところじゃない。向いてなくて
職業の選り好み?軍隊にいたらそんなこといってられない?
いや、マーベリックは
fighter pilotに対して
It’not what I am. It's who I am.とアイスマンに言ったように
それを職業ではなく、自分そのものであると捉えています。
職業は変えることもできますが、自分の本質は変えられない。
ということですね。
『トップガン』(1986)で、戦果をあげて
上司に『どのコースに進みたい?』と聞かれた時は真っ先に
トップガンの教官になりたいと答えたマーべリックですが、
職業としての教官はもうこりゴリだったのでしょう。
教える内容まで海軍という組織の方針に
従わなければならないことが我慢できなかった、というよりも、
従わなかったのでクビになったということらしいのですが。
サイクロンに対して『向いていなくて』とやんわりと
拒否しているのですが、英語のIt's not where I belong.は
もっとキッパリした感じです。
そこのところを後から揚げ足を取られて、アイス亡き後
教官解任を申し渡された時の、決め手は
We(サイクロンとマーベリック) both know
you did't waht this job(教官).
たしかにそうだったけども!
で、出撃前のこの(冒頭の)シーン。
ウォーロックのセリフです。
おそらくアイスマン以外の人からは初めて言われたのではないでしょうか?
パイロットはお前の居場所だ!と
言われたマーベリックの表情。
無表情なんですね。
ここのマーベリックの心情は何とも量りがたいのですが
ウォーロックが、着任早々からずっとマーベリックの擁護を
してくれているのはわかっているはず。
まぁここのマーベリックの心情分析は
今後のインスピレーションに期待するとして、
この言葉を言った当の本人のウォーロックの本音はどうなのか。
『トップガンマーヴェリックの謎を解け‼side B』でも書いた通り
ウォーロックはマーベリックの実力を
間違いなく高く評価していた、黒幕とも言っていい人物ですが、
もしかすると最初からあわよくば、
マーベリックをパイロットとして作戦に参加させたることを
狙っていたかもしれません。
だだサイクロンのように、軍組織としての価値観ではなく
あくまも個人的に隠れマーベリックファンだったのではないかと
推測しています。
だって、プラント爆破が成功した時の右手ガッツが
90度肘曲げでかるく拳を握っただけなのに対して
マーベリックが2分15秒でも作戦遂行可能なんだと示した時の
同じく右手ガッツの力のこもり様ときたら。
答え合わせ
you're where you belong. ×
個人的の感想です。
Make us proud.
いや軍は期待しているというより、
自分は期待しているぞ!が正直な気持ちだろうな
ウォーロックの気持ちは言い当てたとしても
英語はちと間違えたか。
⑬ シーンP-3
You got this.
いよいよ空母からの出撃前、
何事か話しかけようとしていたルースターの言葉が放送で遮られ
『戻ってから話そう!』とマーベリック
こっ、これって『この作戦が終わったら結婚しよう!』的な
脂肪フラグ、いや死亡フラグじゃね⁉
と戦慄が走る!
いや走らんな。
それほど帰還するのが当たり前のように落ち着いたマーベリックの
話しぶりはさすが!
そして自分の機に乗り込もうとするルースターを呼び止めての
この言葉です。
日本語吹替えだと、『お前にはできる。』
字幕は『君はやれる』です。
で、英語はYou got this.なのですが、なんかおかしくないですか?
getは得る、手に入れるなのですが、
この作戦で(成功を)”得る”だったとしても
You'll get thisになるはず。
それが未来形とは真反対で過去形のgotになっているのはなぜ?
ポクポクポク ち~ん。
あっ、thisってまさにディスですよ。ディスるのではなく
まさにこの状態、会話をしている時のありのまま。
どういう状態か?
ルースターが戦闘機に乗り込もうとしている。
そう、それって成り行きではなく、
ルースターがマーベリックに選ばれたから。
それは最初のルースターが反抗していた時の会話
俺を落とします?落ちるかはお前次第だ。
の裏返しで
大佐が俺を選んでくれたんですか? 選ばれるかはお前次第だったのだ!
ということである。
これって、未来に対する根拠のない気休めではなく、
お前自身の実力でこの任務を勝ち取ったんだぞ!
と既に確定した過去の客観的な事実を相手に伝えて
自信をもたせるようにしているんだ。
すげー。マーベリックの言葉、すごく重みがあります。
答え合わせ
You got this. 〇
正解。短いし、これだけ感銘を受けた文章
間違えるわけにはいきませんね。
⑭ シーンR-1
We can’t lose anyone else today.
マーベリックが撃墜された後、
救助に戻るというルースター
援護のために発艦するというハングマン
捜索救助隊の編成を提言したウォーロック
いずれにも不許可という非情な答えを突き付けるサイクロン
日本語では『これ以上の犠牲者は出せない』(吹替え)
『犠牲は1人でいい』(字幕)で
いずれも、理屈上はその通りなのですが、
なんとなく犠牲者の数をカウントするようなドライな決断にも聞こえます。
ところが英語だと、
『他に誰一人として失うわけにはいかないんだ!』
というサイクロンにとっても苦渋の決断をしていることが
伝わって来る気がしません?
さらにこれに”今日は”が添えられるのがいいですね。
軍事作戦に犠牲はつきものだが、それでもマーベリックが作戦の指揮をした
今日という日には、もう犠牲はだせない。
というサイクロンの心の声が聞こえるのは妄想なのでしょうか?
いや、それはまさにマーベリックが徹底してこだわっていた
パイロットを無事帰還させる!という思いを一番理解しているのが
サイクロンであるということなのです。
ここまで言っておいて間違っていたらハズイな。
答え合わせ
We are not losing anyone else today. ×
現在進行形! 現在進行形かぁ。
今まさに~しようとしている。
このニュアンスは?
直訳すると
我々は今まさに、今日他にだれも失わないようにしているのだ。
ちなみに”わけにはいかない”の正しい英語は
We can't afford to lose anyone else today.
となるようだが、そのような禁止の使命よりも
まさに意志をもって行動している現在進行形のほうが
より強い表現なのでしょうか。
英語は難しい。
⑮ シーンS-2
He is supersonic!
へんな英語!
He is a pilotならば『彼はパイロットです。』
My boyfriend is a pilotであれば『私の彼はパイロット』ですが
SVC文型において主語Vと補語Cは同じものです。
ですが『彼は超音速である。』とはまるで日本人のへたな英語
ホテルに泊まって部屋でルームサービスの食事を食べている最中
食器を引き取りにこられて、
慌てて I am dinner.といってしまうようなものである。
ただ同じSVC文型の補語であっても
supersonicは名詞でなく形容詞!
それでも、そもそもsupersonicはsupersonic speedの略のように思うし
supersonicという形容詞自体かなり特殊である。
普通の形容詞、例えばbeautifulと
beautiful flower ⇔ This flower is beautiful
の関係が成り立つが、supersonicの場合
supersonic airplane ⇔ the airplane is supersonic とはなりますまい
the airplane flies with supersonic speed.がおそらく自然な英語(たぶん)
なぜこんな英語を口走ってしまったのか?
それまでのマーベリックとルースターの丁々発止の活躍を
つぶさに見ている我々観客であれば、痛快そのもののシーンですが
その状況を知る由もなかった空母の乗組員一同。
そのうちの一人であるオペレーター君の目の前のモニターに
急にルースターの発進信号が点灯するのである。
その”点”が超音速で移動しているなんて、
あのオペレーターにとってはとうて理解の及ばない状況だったのでしょう。
それでルースター(のシグナル)が超音速です。
という見たままの言葉を口走ったのでは。
理解できれていれば
He is flying with supersonic speed.
くらい言えたのでしょうが、その飛ぶ手段が皆目思いつかないのだから。
で、ウオーロックとサイクロンは
人が超音速で動くなんてありえないと気付き
He's airborne. (飛んでる?)
In what?(何で?)
と依然として漠然として会話が続きます。
そこに飛び込む
『F-14 がこちらに向かっている』という通信士からの連絡
ありえない!
マーベリックだ!
と”沈黙は金”ならぬ、金にも等しい素敵な会話が続くのである。
リズムいいなぁ。
正解は
He’s supersonic.
He is とHe'sはどちらも同じということでしたので 〇
金星です。
Golden Supersonicが出たところで英語はここまで。
映画の最後はいつもやっている密かなミッション
観客の人数カウントです。
1人、2人…
どうしてもエンドロール中に退出する人はいるので
見落とさないように注意。
こそっと振り返ると、
暗い劇場内で確認できる限り、ほとんど満席だったように見えます。
8,9…
エンドロールが終わっても、最後まで席に残り
ぞろぞろ出ていく人を数える。
23、24、25…28?
はい、そこ!団子にならずに一列に並んで出て下さ~い。
(数えにくいから)
45、46、47人
更にまだ席に残っている人が3人で50人
そして自分を入れて51人!
56座席のScreenに51人も入ってたんですよ!
凄くないですか?
そりゃ~、空席がほとんど見えないわけだ!
封切り直後の映画ですらなかなかこうはならない。
みなとみらいで最後に集いし51名!
またどこかの映画館で会いましょう。
そうだ!最後に英語の祭典の採点は?
15問中 正解は…部分点も入れて6.3問
100点満点で42点です。
42点か…
烏野高等学校であれば、ギリギリ赤点は回避
東京合宿に行ける!
しかしポコぞうの高校ならば立派に赤点
追試である。
わ~い、わ~い 追試だ、追試!
51人の同志よ。またどこかの追試会場で会う
その時まで、しばしの別れ!
てか、今見ると
みなとみらいの特別上映が終わり、
日本での上映映画館は有楽町1館の平日上映のみという
状態が続いていたはずなのですが、
なぜか日本中でトップガンマーヴェリックが復活上映されている。
ふっひゃー
姫路アースシネマズでも6月28日(金)から2週間の限定ながら
4DX Screenの復活上映決定です。
おお~
このnote書いて、赤点になって、ネタとして映画館を調べて良かった!
予約しよっと!
こうしてはいられない、アデュー!