モンスターラブみたいな
本州では、梅雨入りしたところもあるそうだ。
北海道もその影響を受けてか、しとっとしている。
蝦夷梅雨、と言うこともあるそうだ。
まあ、そうはいっても、北海道の梅雨なんて甘いもんで、東京と沖縄の梅雨を経験した私からすると、しっとりケーキぐらいの肌感覚であるが、このところ、トド夫も私も、ごたごたして疲れ果てていたので、お天道様が見れずに少しげんなりしてしまっていた。
いろいろあって、トド夫も元気がない。
元気はないのに、痩せ細ることなく太っていくのは不思議だね、食べられると言うことはありがたいことだわね、と重ねて言うと「おまえもだー!」と瞬時に被せてきた。さすがわが夫である。(結婚してないけど)
しかし、我々に残された時間を考えると、そう長く落ち込んでもいられない。カフェ話も進めなければいけないんだ!と、立ち上がる我々。
こういうときは、忙しくしているほうがいい。
忙しくしているうちに、もやもや、みたいなものは飛んでいくからだ。
先日は、トド夫のコネをフル活用して、リフォーム用の木を調達してもらったり、カフェのための保健所に行ったりした。
他人にお金の話をしだすと、急に現実味が湧く。
あー私本当にやれるのかしら、と不安になるが、隣であーだこーだいうトド夫の顔を見てると、やれる気がするから面白いものだ。
ちょうど今、バレーのネーションズリーグをやっていて、テレビでバレーを見ているのだが、昨日旧Twitterを検索していたら、女子のキャプテンの古賀の話が出ていた。
男子のエースの西田と結婚してから、しっかりしたというか、芯が通ったというか、根がしっかりしたというか、とにかく、頼りなさげだった感じがなくなった、とそんなようなことが書いてあった。
結婚というものが、人に与える影響はさまざまなので、一概に「いいものだ」とは私も言えないが、古賀にとっては精神的に安定させるものだったのだろう。プレーにブレがなくなった。
私も古賀ほどではないが、なんとなく古賀の「安定」の気持ちがわかるような気がする。
身近に同じレベルで相談できる相手がいる、というのはとても心強いものだ。古賀も西田もおなじバレー選手だから、苦しみも同じものを分かち合えるのだろう。
いいなあ、と思う。
結婚ってそうありたいよな、と思う。
私は、トド夫に対しては、もう殆ど全てをぶちまけるように話している。ケツの穴までは見せたことはないが、まあ、鼻の穴くらいなら平気である。
だからというわけでもないが、トド夫には、愚痴も言えるし、仕事の相談もできるし、半崎美子のマネをするトド夫に大笑いして、半崎美子の歌で泣くトド夫にもらい泣きもしている。
そんな私は毎日なんだか気が楽だ。
これが安定なのかーなんて思いつつトド夫の足を揉む。
なんで私がやらないといけないのだ。これは奴隷か奴隷なのか!なんて悪口を言いながら揉む。
そんな悪口など、どこ吹く風で気持ちよさそうに寝そべるトド夫の後頭部が、ただの親父なはずなのに、かわいい赤ちゃんのように見える。
ああ、これがモンスターラブか!自分が怖い。