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わたしの場合 03 - でもやっぱり泣いちゃうよ

わたしの場合のおはなし。

ほんと、泣いちゃう、
泣いちゃうよ。

入院前日の朝、窓の外を眺めながら、
出掛けられへんかも、とポロポロ泣いていた。

「がん封じの神様」をお参りしたいけど、
とても、、、出掛けられない。

わたしは、紙おむつをしていて、
時々やってくる強い痛みで
心が折れてしまっていた。




この前の日、手術の準備として、
尿管に管を入れる、尿管ステントの留置をした。

それをした後から、腰のあたりに鈍い痛み。
そこに尿意が出てくると、強烈な鈍痛が起きる。
そうなってくるとトイレで用を足せなくなり、
大きな尿パッドや紙おむつに頼るしか
無くなってしまった。

この日は、夕方から夫も同席して
主治医からの説明も予定されていた。

仕事を早退してやって来た夫は、
朝まで元気だったわたしが
婦人科外来の奥にあるベッドで
痛みにうずくまる姿を見て困惑していた。

主治医から手術について詳しい説明があり、
借りた車椅子に乗って駐車場へ向かい、
病院を出たのは20時過ぎだった。



「がん封じの神様」石切さんへは
なんとか出掛けることができた。
時々やってくる強い痛みにもがき、
紙おむつを何度も交換しながら、
なんとか、なんとか、お参りをした。

これはまだ序の口。
はじまったところ。
ここで、挫けないで、
やって行くしかない。

すこしだけ、本当にすこしだけ、
覚悟というものが芽生えた日だと思う。



……………………………………………………


2023年11月11日出来事です。
この日のわたしに声を掛けるなら…


悲しいけど、大丈夫。
これから、たくさんの人に会える。
この病気にならなければ、会えない人たちだよ。

新しい楽しみも見つけるし、
これまで好きだった事も、もっと好きになる。

この時間がこの先どれほどあるのか
今のわたしにもやっぱり分からないけど
とりあえず、大丈夫。


泣きながらでもいいから笑って、
めいっぱい、やって行きましょう。
今日も、生きてますよー!


⭐︎はじめの一枚
 泣きながら眺めていた窓。
 今のわたしが写した景色。

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