レントゲン撮ったら「ものすごく曲がっている」と言われました〜骨のズレについて考える②
カイロプラクティックという言葉は有名ではあるが、日本国内では誰が看板をあげて(何の勉強もしていなくても)開業しても違法ではないのです。
日本にはカイロプラクティックに関する資格制度がなく、法律的に医学として確立していません。
バキバキする技術のみを講習で修得?したと、それがカイロプラクティックだと開業している方がほとんど(全国のカイロ院の99%)で、結果「カイロプラクティックってバキバキやるんでしょ?」というイメージばかり広がっています。
技術だけ修得しても、医学的な診断が出来なくては治療にはなりません。(コラム『カイロプラクティックは医 学です』参照)
例え話ですが『注射の打ち方が日本一うまい医者』がいたとします。あなたはその人に病気を診てもらおうと思いますか?
え?注射の中身は何なの・・・?怖いですよね。注射の打ち方は単なる医療技術のひとつだということが分かると思います。
そんな日本の現状が「骨はズレる」という誤解を広めていると言っても過言ではありません。
よくある骨のズレに関する一問一答
Q『でも先生、レントゲン見せてもらったらものすごい曲がってましたよ!』
A レントゲンってそんなに信用できます?
レントゲンは放射線を透過させるというシステムのため、腫瘍や骨折を見るものであって、そもそも骨や関節の形を見るのには適していません。(コラム「レントゲンの落とし穴」参照)
写真でも横向きに顔写したら顔は左右非対称でしょ?レントゲンも単に曲がって写っただけで、骨がズレているわけではありません。
Q『でも先生、ここの背骨を触ったらボコッと左にズレとるよ!ほらここ!』
A 本当に触ってます?背骨に・・・?
背中に触れる背骨のポコポコしたところを棘突起と言いますが、触ってみると配列の中で一個だけ左右どちらかにボコッとズレているように触れる・・・よくあ ります。
背骨の配列を並べてチェックすると「おっ!ここが左にズレてる!」と発見して得意になるわけですが・・・
じゃあ、改めて聞いてみよう。
「触れていると思っている背骨の先っぽから、実際に指が触れている皮膚の表面までどれぐらいの距離があると思いますか?」
感覚的に一般の方、あるいはカイロ、整体と看板をあげて開業している人でさえ
『そんなんこれくらい(指で1ミリ~1センチくらい示す)やないっすか?』
って答えるわけだ。うん、感覚的にはそんなもんだ・・・気持ちは分かる。
解剖したことがある医学関係者ならみんな分かることだが、背骨の先端から皮膚の表面までは数センチ~十数センチに及ぶ。
つまり、ティッシュの箱の向こう側ほど遠い場所を触っているにも関わらず、「皮膚をめくるとすぐ下にある」ように錯覚しているわけだ。
残念ながら、それくらい不正確な感覚なのです。
もう一つダメ押しのようだが、背骨の棘突起は正常な人でも生まれつきの奇形が非常に多く、多少左右に位置しているように見えても、それが正常な位置である可能性が高い。
身体のこと健康のこと不調のこと、お気軽にご相談ください!
(株)ニューログリア脳神経科学研究所
代表取締役 小林昌彦
オーストラリア王立メルボルン理科大学医学部卒業
スリランカ国立アンパーラ病院にて神経内科医として勤務
現在自然医学の治療院として、古代インド医学アーユルヴェーダ、東洋医学、古代インディアン医学などを研究統合して実践しています。
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