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ベンチャー・ひとり社長の会社のための最適な税理士選び:4つのポイント


ベンチャー企業やひとり社長・ひとり法人など、小さな会社を専門に支援しているIGA会計事務所の林です。今回は、会社を立ち上げたばかりで、税理士に依頼しようか悩んでいる社長の皆さんに向けて、私の経験を踏まえた最適な税理士の選び方についてお話しします。

顧問税理士の役割:そもそもなぜ必要なのか?

多くの社長は、バックオフィス業務に馴染みがないかもしれません。特に小さな会社のバックオフィス業務は、次のようにざっくりと分類できます。

  1. 会計(会計ソフトへの入力など)

  2. 税務(税金の手続きや申告書の作成・提出など)

  3. 労務(社会保険の手続きなど)

  4. 財務(口座からの振込処理など)

  5. その他(請求書の作成、契約手続きなど)

これらの業務を、本業とは別に対応するのは非常に大変です。最近はYouTubeなどで分かりやすく解説されたコンテンツが多く、また生成AIを使って効率的に調べられるため、要領の良い人なら自力で対応できるかもしれません。しかし、事業の立ち上げ時期は本業に集中すべきです。私自身もベンチャーを立ち上げた際、ある程度自分で対応していましたが、実際は手間がかかり、結局他の税理士に依頼することにしました(笑)。

また、社長一人の会社では、労務手続きはそれほど負担になりませんが、会計税務は非常に大変です。例えばですが、法人税の申告書の提出について、個人事業主の確定申告みたいに税務署に提出すれば終わりではありません。管轄の県税事務所と役所(23区なら都税事務所のみ)にも申告する手間があります。もちろんオンラインで申告できますが、e-TaxとeLTAXというシステムに分かれています。マニュアルを読まないと前に進みません。私はeLTAXの操作がわからず、2時間近く試行錯誤したことがあります(苦笑)。
会計と税務のタスクをまともにこなそうとすると、こんなことばかりなので、忙しい社長は自分一人ではこなせません。適当に放置しておくという方もいるのですが、忘れたころに税務署から指摘を受けて、最悪の場合は余計な税金を払うことになったりと、後々困ったことになります。
そのため、多くの会社が税理士と顧問契約を結び、主に以下のようなサービスを依頼します。

税理士が提供する主なサービス

  1. 税務申告:確定申告や法人税申告など

  2. 記帳代行:会計ソフトへの入力や、その内容のチェック

  3. アドバイス:資金繰り、節税、融資、補助金に関するサポート

  4. 税務調査への対応:過年度の申告に対する税務署の調査対応

  5. 高度な税務アドバイス:相続税対策や事業承継、国際税務など

会社を立ち上げたばかりの場合、4や5のような税務を考える必要はありません。基本的には1~3の業務に対して報酬を支払うことになります。特に1と2については、毎月固定の顧問報酬決算時期の決算報酬という報酬体系が一般的です。この報酬体系は、決算や税務申告にかかる工数が多いため、業界で広く採用されています。

ただし、近年のサブスクリプション型のサービスが主流の中では、毎月定額制の方がわかりやすく、柔軟な印象を持たれるかもしれません(※IGA会計事務所は毎月定額制です!)。また、3のアドバイスに関しては、内容によっては着手金成功報酬が発生することも一般的です。


どんな規模の事務所がいいか?

では次に、実際に依頼する場合は、どのようなタイプの会計事務所に依頼すればいいのでしょうか。会計事務所は全国で3万近くあるのですが、独立しやすい士業ビジネスのためか、10%超のシェアを持つような会計事務所は存在しなく、正直どこを選べば迷います。そこで、あくまでも私見ですが、会計事務所の特徴を以下のように分類してみました。

一般型
中小企業や個人事業主の税務顧問が中心の小規模の事務所です。街の雑居ビルなどでみかける会計事務所が当てはまります。報酬は比較的安いですが、ひとり法人でも年間30万円はかかるイメージです(※IGA会計事務所は18万円から見積もります!)。小規模ゆえにサービス品質に当たり外れが出やすいかもしれません。

総合型
中小・中堅企業の税務顧問を中心に、特殊税務にも対応する事務所です。横断的に広く対応できます。綺麗なオフィスを構えていて、支店があったりするような会計事務所です。料金は一般型より高く、年間50万は超えるイメージですが、サービスの品質が高めです。ただ、M&A等により急拡大して人数が多い事務所だと、担当者の交代がよく起きたり、能力のバラつきが目立ったりします。

大手・準大手
大企業の税務顧問を中心に、全ての税務に対応可能な大規模事務所です。多様な税務リスクに対応できますが、料金が高すぎて、小さな会社には過剰なサービスになるため、わざわざ依頼する必要はないと思われます。

専門型
相続・事業承継・M&A・国際税務など特化した分野に対応する事務所です。高度な専門知識を持つ分、料金は高めです。単発の複雑な案件には最適ですが、上記分野の専門性を必要としていなければ、メリットはあまりないかもしれません。

以上の分類の結果、ベンチャー企業やひとり法人には、一般型の事務所が適していると思います。最近ではWebミーティングやチャットでの対応が浸透している事務所が増えてきているので、立地に限らず幅広く探してみるのが良いと思います(※IGA会計事務所はチャットとWebミーティングを利用したコミュニケーションを活用していて全国対応可能です!)。

また、一般型の事務所から税理士を選ぶ場合に、以下の4点をチェックしてみてください。

  1. 得意分野の確認
    自社のニーズに合った専門性を持っているかを確認しましょう。ひとり法人の税務は高い難易度ではないですが、創業したばかりの会社特有の論点はあるため、創業直後の会社の対応経験は確認したほうがいいと思われます(※IGA会計事務所は法人成りや創業直後の法人のお客様への対応経験が豊富です!)。

  2. コミュニケーションの相性
    相談や質問に対して簡潔に回答してくれるかを確認しましょう。質問した日に回答が来るなど、レスポンスの速さも重要な要素です(※IGA会計事務所は気軽にチャットで質問できるようになっています!)。

  3. 料金体系の透明性
    見積もりが明確か、追加料金の可能性はあるかを確認します。事前に料金についてしっかり話し合い、不透明な部分がないか確認しましょう(※IGA会計事務所は報酬は毎月定額でシンプルです!)。

  4. ITへの対応力
    税務以外に、ITツール(クラウド会計ソフトやGoogle Driveなどの利用)に慣れているかも大事なポイントです。効率よく会計データを入力してオンラインで資料の受け渡しができるとお互いの工数を減らすことができます(※IGA会計事務所はクラウド会計に特化していてITツールの利用に積極的です!)。


まとめ

3万近い会計事務所(税理士)でベストな選択をするのは難しいかもしれませんが、資金と時間に余裕がないベンチャー企業やひとり法人の社長の皆さんには、以下の点を重視して選ぶことをおすすめします。

  • コストパフォーマンスの良さ

  • 経営全般へのアドバイス力

  • フットワークの軽さと柔軟な対応

    IGA会計事務所では、これらのニーズにお応えできるよう、日々努力しています。是非、複数の税理士と面談し、自社にぴったりのパートナーを見つけてください。顧問税理士への依頼が、皆さまの企業のさらなる発展につながることを願っています。

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