withコロナでも、幸せに生きるために必要なことを考えてみた。
2018年→54位
2019年→58位
2020年→62位
これは世界幸福度ランキングにおける日本の順位です。
米ギャラップ社が156ヶ国を対象に毎年調査しているもので、2017年から日本は後退しています。
評価基準は次の6項目です。
1) 一人当たり国内総生産(GDP)
2) 社会保障制度などの社会的支援
3) 健康寿命
4) 人生の自由度
5) 他者への寛容さ
6) 国への信頼度
日本は先進国で治安も良く、モノに困ることはありません。
国民の税負担率も4割程度です。
しかし、物質的にも豊かなはずなのに「幸せじゃない」と感じている人が多い結果となっています。
一方で、幸福度ランキングで毎年上位を占めている国々もあります。
そこは国民の税負担率が6~7 割です。
つまり、手元に残るお金は少ないということ。
それなのに「幸せ」と感じている人が多いのです。
どこだと思いますか?
ノルウェー、デンマーク、フィンランド、スウェーデンなどの「北欧諸国」です。
見た目は豊かなのに幸福度が低い日本。
使えるお金は少ないのに幸福度が高い北欧。
いったい何が違うのでしょうか?
まさに今コロナ禍で、人々の価値観やライフスタイルも含め大幅に変化していますよね。
これからの幸せについて考えてみました。
less is more「より少ないことは、より豊かなことだ」
ミース・ファン・デル・ローエ
【20世紀を代表する近代建築家の巨匠】
なぜ北欧の人々は幸福度が高いのか?
日本との違いはいろいろありますが、1つ挙げるなら「手厚い社会保障制度」が考えられます。
たとえばスウェーデンの場合。
・出産費用や20歳までにかかる医療費、大学までの学費も無料。「ベビーカーを利用している母親はバスを無料で利用できる」という特典付き。
・子供が16歳になるまで金銭的な援助を受けられ、子供1人あたり480日間の育児休暇の支援制度あり。
子育て支援と教育に、ものすごく力を入れているのが分かります。
他の北欧諸国もほぼ同じ保障制度です。
税金は高くても、国民がリターンを感じやすいので納得しているのでしょう。
とはいえ、僕たちが北欧の保障制度を羨ましがっても仕方ありません。
しかし、北欧で暮らす人々のライフスタイルはヒントになると考えています。
次の章は、僕の私見も交えて書いてみました。
モノを増やすのではなく、経験を増やす
HYGEE(ヒュッゲ)という言葉を聞いたことありますか?
ヒュッゲとは、デンマークで寒く長い冬を快適に過ごすための知恵として古くから親しまれてきた文化の一つで、デンマーク人の時間の過ごし方や心の持ち方を表す言葉です。
お金で買える贅沢な暮らしではなく、大切な家族と豊かな大自然に囲まれて充実した時間を過ごすこと。つまり、「生活の質」を大切に考えています。
たとえば・・・
暖炉の火を囲んで、家族とコミュニケーションをとる。
キャンドルを灯してリラックスする。
自宅でパンを焼いたり、ゆっくり料理をする。
こだわりのインテリアに囲まれて、静かに読書する。
何もせずにゆっくり過ごす。
生活の質を大切にする彼らにとって物質的欲求は低く、素朴なものでも満足することができ、お金も必要以上に多くを求めません。
僕はこの言葉を知ったとき、非常に共感しました。
20代の頃に見栄を張ってブランド財布を購入したとき、一時的な所有欲は満たされました。しかし、買ったときの満足度は継続しませんでした。
欲しくて買うのは当然アリだと思いますが、当時の僕は自分を良く見せようとしてただけ。
欲しいのではなく「持っていたら注目されるだろう」という承認欲求を満たすために買ったのです。
実力も無いのに、表面的なところだけ飾ってました^^;
もしタイムスリップできるなら「めっちゃダサいよお前」と言います 笑
別にミニマリストを推奨しているのではなく、必要なものは買うし、お金をかけるべきところにはかけます。
ただ、見栄を張ったり「みんなが持っているから」などの他人に依存した思考ではなく、本当に自分に必要なのかを見極めることが、余計なストレスも減るのではないでしょうか。
つまり、個人の『取捨選択能力』を上げることが、幸福度を高めるには必要だと思います。
あなたにもありませんか?
友人と旅行にいったことや、家族とキャンプしたことなど。
このような経験はいつまでも心に残っていますよね。
これからは、モノを増やすのではなく減らしていく。
そして経験を増やし、小さな幸せを蓄積させることで幸福度は高まるのではないかと。
よく「20代の若者は物欲がない」といわれてますが、これも時代の流れではないでしょうか。
余談ですが、僕は何かを買ったら何かを捨てるというマイルールを設けています。そのときに「もったいない」という感情は介入させません。
モノが増えない仕組みなので、よくある「収納テクニック」も不要です。
そもそも「収納するモノ」自体がないのですから 笑
最初は抵抗ありましたが、ストレスを減らせる効果は抜群ですので、興味のある人は試してみてください😄
シンプル・イズ・ベスト
北欧諸国の幸福度が高いということを知ったのは、本田直之さんの著書「Less is more」を読んでからでした。
「なぜ北欧諸国の幸福度が高いのか?」
その理由を探るために、本田さんが北欧を旅しながら20人にインタビューを行い、全員に必ず「なにか欲しいモノはありますか?」という質問をしたそうです。
欲しいモノを聞いているのに、答えに「モノ」が出てくることはなく「旅をして人生を豊かにしたい」や「家族の健康を願う」「チャレンジングな仕事がしたい」という答えがほとんどだったそうです。
本に記載されている幸せの10ヶ条も含め、一部抜粋して紹介しますね。
1. 仕事を楽しんでいる
2. いい仲間、いい家族がいる
3. 経済的に安定している
4. 精神的・肉体的に健康である
5. 刺激のある趣味やライフスタイルを持っている
6. 時間を自分でコントロールできると感じている
7. 住む場所をしっかり選んでいる
8. いい考え方のクセを持っている
9. 将来の見通しが立っている
10. ゴールに向かっている感覚を持つ
意識すべきはマスよりニッチ。
これからはむしろ「なんでこんなところを」というようなニッチなジャンルをついていく時代である。
いつしか目に見えるモノの価値は減り、精神的な豊かさが求められる時代になった。幸せは目に見えないから、もはや競い合う時代ではない。
「モノを減らしてシンプルに生きる」
「お金や場所や時間に縛られないこと」
ポジティブな選択として、いろいろなものを削っていくことが、これからのダウンシフトである。
この本が出版されたのは今から約10年前です。改めて読み直してみると、コロナ禍の今にピッタリだと思いました。
表紙を見るとカジュアルな印象ですが、内容はビジネス書寄りですね。
読み応えのある本ですので、興味のある人は手にとってみてはいかがでしょうか。
内面も外面も行き着く先は「シンプル・イズ・ベスト」なのでしょう。
僕も物欲は無いほうですが、コロナの影響でさらにドライブがかかりました。
人の生死が身近になった今「必要以上に着飾っても意味が無いな」と。それよりも大切なことに向き合おうと決めています。
まとめ
1.モノを減らし経験を増やす
2.自分にとって必要なものか見極める
3.承認欲求にコントロールされるのではなく、承認欲求をコントロールする
コロナを一緒に乗り越えていきましょう。
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